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【除染領収書改竄】安藤ハザマを家宅捜索 詐欺罪などで 東京地検特捜部

安藤ハザマ本社が入るビルから出る捜査関係者の車両=19日午後、東京都港区(納冨康撮影)

 東京電力福島第1原発事故の除染事業をめぐり、準大手ゼネコン「安藤ハザマ」(東京)が改竄(かいざん)領収書に基づき宿泊費を不正に取得していた疑惑で、東京地検特捜部は19日、詐欺容疑などで同社本社を家宅捜索し、強制捜査に乗り出した。産経新聞が報じた疑惑は刑事事件に発展した。同社は同日、「捜査に全面的に協力してまいります」とするコメントを発表した。
 同社を中心とする共同企業体は平成24〜25年、福島県いわき市と田村市が発注した除染事業を受注した。
 事業の最終契約金額(事業完了後に作業実態に合わせて当初の契約額を変更した金額)が決まった26〜27年、同社の男性社員が1次下請け会社側に指示し、宿泊単価を実際の5千円から5500〜7500円に、宿泊人数を約1.5〜2倍に改竄した領収書を作成させ、両市に提出。改竄額は8千万円を超す。改竄領収書に基づき、宿泊費が不正に取得された疑いがある。除染事業の原資は国費。
 疑惑を伝えた7日の産経新聞報道を受け、同社は9日に会見を開き、改竄領収書の作成・提出を認めた。一方で「改竄領収書の作成以前に最終契約金額は決まっていた」とし、不正取得の可能性は低いとした。同社は社内調査委員会を設置し、経緯や不正取得の有無を調査中で、6月中に結果を公表する予定だった。
 また、環境省も独自の調査チームを設置。他のゼネコンが手掛けた除染事業も調査対象とすることを検討する方針を示している。
 1次下請け会社幹部と、改竄を指示した安藤ハザマ社員らが4月に浪江町で面会した際の録音記録では、同社側は改竄理由を「別の支出を宿泊費に付け替えて行政に請求するため」などと説明。不適切な請求をしたことを認める発言をしていた。