コルセットや下着、スーツケースの支柱内にも…手口巧妙化で金地金の密輸が成田空港で大幅増

 東京税関成田税関支署は9月25日、今年上半期(1~6月)の成田空港の密輸概況を発表した。金地金などの密輸が大幅に増加したほか、航空機旅客による覚醒剤の密輸手口が大口化するなどの傾向が目立った。

成田国際空港

 金地金などの密輸の摘発数は前年同期の約1・9倍となる123件で、押収量は約6・3倍の219キロだった。摘発数・押収量ともに昨年1年間(摘発数106件、押収量87キロ)を上回り、航空機旅客による密輸(摘発数122件、押収量171キロ)が大半を占めた。コルセットや下着、靴の中のほか、スーツケースの支柱内に隠すなど手口が巧妙化しており、金を粉状にして持ち込もうとするケースも急増したという。

 一方、覚醒剤や大麻など不正薬物の密輸は、32件が摘発された。件数は前年同期比62%減となったものの、押収量は151キロで、同5%減にとどまった。

 このうち、覚醒剤の摘発件数は13件と前年同期比77%減だったが、一度の密輸量が大口化し、押収量は110キロと全体の7割を超えた。大麻は前年同期と同じ5件が摘発され、押収量は7キロ。麻薬(ヘロイン、コカイン、MDMAなど)の摘発数は14件(同33%減)で、押収量は前年同期の約1・6倍となる34キロだった。

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