血栓防ぐ薬を処方し忘れた80代女性、脳梗塞を発症し左半身にまひ残る…兵庫県が950万円支払い和解方針

 兵庫県は17日、県立はりま姫路総合医療センター(姫路市)で昨年、医師が80歳代の女性患者に薬を処方し忘れる医療事故があったと発表した。女性は脳 梗塞こうそく を発症し、左半身にまひが残った。県は950万円の損害賠償金を支払って和解する方針で、19日開会の9月議会に関連議案を提出する。

兵庫県庁

 発表では、昨年2月、他の病院からの紹介で入院した心房粗動のあった女性に対し、循環器内科の医師が、処方歴を基に薬を処方したものの、血栓を防ぐ薬を処方しなかった。女性は5日後に脳梗塞を発症。左半身にまひが残り、リハビリを経て転院後、同9月に慢性心不全で死亡した。

 県は、医療事故と死亡との因果関係はないとしているが、今後は複数の医療従事者で服薬情報を確認するようマニュアルを見直すなど、再発防止に努めるとしている。

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