パチンコ店で不明になった横山ゆかりちゃん、業界からの情報謝礼金100万円引上げ…懸賞金は計700万円に

 1996年7月に群馬県太田市高林東町のパチンコ店で横山ゆかりちゃん(当時4歳)が行方不明になった事件で、同市のパチンコ店で作る太田遊技業防犯協力会は、解決につながる情報の提供者への謝礼金の上限を7月1日から100万円引き上げて400万円にする。警察庁が設けている捜査特別報奨金と合わせ、懸賞金は最大700万円になる。

事件解決に向けた情報を呼びかけるポスター。7月からは懸賞金の上限総額が700万円となる

 ゆかりちゃんは96年7月7日、両親と訪れたパチンコ店で行方不明になった。店内の防犯カメラにはゆかりちゃんに声をかける不審な男の姿が映っており、県警が重要参考人として捜している。

 同会は97年に200万円の謝礼金を設け、2006年に300万円に引き上げた。それから15年以上がたち、事件の風化を防ぐために再び増額を決めた。警察庁も解決に結びつく有力情報の提供に上限300万円の捜査特別報奨金を設けている。

謝礼金の上限額を改定した規約を青木署長(左)に手渡した森山会長(5月21日、群馬県警太田署で)

 太田署によると、今年5月末時点で、述べ5615件の情報が寄せられたが有力なものはないという。

 太田署で5月21日、謝礼金の上限額を改定した会規約を青木修署長に手渡した同会の森山秀夫会長(72)は「事件の一日でも早い解決を願っている」と語った。青木署長は「謝礼金の増額は有力な情報提供の増加につながる。一つ一つの情報を精査し、しっかり捜査したい」と力を込めた。情報提供は同署(0276・33・0110)と専用フリーダイヤル(0120・889・324)、県警ホームページで受け付けている。

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