「『お父ちゃん』と呼びたかった…」 愛知県戦没者追悼式 約12万6千人の戦没者を悼む 遺族の平均年齢77.7歳

15日、名古屋市内で「愛知県戦没者追悼式」が開かれ、参列した人たちが戦没者を悼みました。

15日名古屋市東区で行われた「愛知県戦没者追悼式」には、遺族や県の関係者などおよそ700人が参列し、第二次世界大戦で亡くなった、約12万6千人の戦没者を悼みました。

愛知県田原市の林芙美子さん(83)は、遺族代表として、一度も会うことなく亡くなった父親への思いを語りました。父・太笑(たしょう)さんは、軍人として赴いた満州で病気になり帰国。名古屋の病院に入院していましたが、芙美子さんの生まれた、わずか11日後に亡くなりました。22歳でした。

(遺族代表 林芙美子さん)
「笑いでいっぱいの私中心の家庭でした。でも、『おとうちゃん』と言ったことはなく、今、この場をお借りして『おとうちゃん』と呼ばせてください」

(愛知・大村秀章知事)
「過去の悲惨な戦争から学んだ教訓と平和の尊さを風化させることなく、次の世代にしっかり伝えてまいりますことをお誓い申し上げます」

県によりますと、遺族の平均年齢は77.7歳で、戦争の記憶を風化させることなく、どのように若い世代に伝えていくかが課題となっています。

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