過去の出動件数に応じて救急車を事前に配置転換 熱中症など夏場に増える救急搬送に対応へ 名古屋

これから夏本番、熱中症の疑いのある症状とともに、ますます増えるのが「救急車の出動」です。

そこで名古屋市は、夏場に救急車の出動が多い消防署に救急車を「あらかじめ派遣する」ことにしました。

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梅雨に入って湿度が高くなり「梅雨明け」の後に気温がさらに上がって、ますます増えていくのが「熱中症の疑いによる救急搬送」。

名古屋市内での1年間の救急車の出動件数は、平成から令和と右肩上がりで増え続け、特に2023年7月は1か月間で1万5000件あまりと過去最多を記録。

なかなか受け入れ先の病院が見つからない「救急搬送困難事案」も発生しています…、そこで!

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(名古屋市消防局 市原康之介 課長)
「現有の消防力をいかに効率的に効果的に運用するか、ひっ迫を回避して搬送体制を維持するのが重要な対策」

名古屋市消防局は、去年1年間の救急車の出動件数や移動時間などのデータを各小学校区ごとに集計。

それをもとに「夏場、どの地域の救急体制がひっ迫するか」を予想し、市内に49台ある救急車の配置を変える試みを7月1日から試験的に始めると発表しました。

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今回は比較的出動が多くないうえ、近くの出張所からの応援体制が充実している中川区の消防署から、夏場の出動が多い千種区の東山出張所に救急車1台を移動させることにしました。

膨大なデータ、いわゆるビッグデータの分析や研究は名古屋工業大学が担当しました。

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(名古屋工業大学 鈴木弘司 教授)
「(ビックデータで)より詳細な救急需要の動きが捉えられるように。(どの地区の救急体制が)弱いかを浮き上がらせた」

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熱中症の疑いによる通報や搬送が増えるからといって、夏場に救急車や救急隊員の数をすぐに増やせるわけではありません。

より効率的で効果的な救急車の運用がどうすればできるのか。

様々なデータの力を借りながらの試行錯誤が続きます。

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