激闘を見つめた 藤井聡太七冠の師匠に密着「藤井も人間なので負けてしまうことも当然ある。八冠を目指すストーリーが楽しみ」杉本昌隆八段

将棋の「叡王戦」五番勝負第5局。山梨県甲府市の常磐ホテルで行われた、20日の名勝負。互いに2勝2敗で迎えた朝…

常磐ホテルの別室には、全国から多くの将棋ファンがつめかけ、大盤解説会が行われ、21歳の両雄による頂上決戦を見守りました。

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(藤井八冠のファン)
「伊藤匠七段もとても強い棋士なので、油断してはいけないと思う」

愛知県瀬戸市では「藤井八冠」勝利を信じる、くす玉もスタンバイ!

(東京から来たファン)
「きょうはくす玉を割りに来ました。ドキドキというよりは、きっとやってくれると信じて見ています」

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振りゴマの結果、藤井「八冠」の先手で午前9時に始まった最終局。

対局を前にした伊藤匠七段の師匠・宮田利男八段は…

(宮田利男八段)
「伊藤七段が勝ちますよ」

Q付け入る隙はある?
「人間ですから、絶対あると思います」

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こう話していましたが…

(大石邦彦アンカーマン)
「ここまで、6:4で藤井さん有利。しかし、まだまだわかりません」

(平野菫記者)
「午後4時半過ぎです。瀬戸市の商店街では、将棋ファンの皆さんが集まって、今後の対局の行方を真剣に見守っています」

(ファン)
「ぜひ(藤井聡太さんに)勝ち切ってもらいたい」

そして、午後5時。スタジオのゲストにはこの方が…

(若狭敬一アナウンサー)
「きょうは藤井聡太八冠の師匠、杉本昌隆八段にお越しいただきました。よろしくお願いいたします。叡王戦の行方が気になるところですが、ズバリ現在の戦況はどうご覧になっていますか?」

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(杉本昌隆八段)
「藤井叡王、やや有利かなと思っています」

この時、対局が始まってからは約8時間がたっていました。その後1時間半ほどで決着がついてしまうわけですが、杉本師匠の分析は「藤井優勢」。

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一方、会場の常磐ホテルにはこれまで八冠になるまでの道のりを含め、約100の対局を大盤解説会で見届けてきたという藤井ファン、名古屋の「将棋マダム」の姿も…

(将棋マダム)
「きょうは絶好調だと思う」

午後5時すぎのAIの予測でも、藤井八冠「優勢」。

会場にいる将棋関係者も含め、藤井勝利の空気が支配していました。ところが…

伊藤七段の師匠は「ようやく脈が出てきた」「追いつきます」

午後5時13分。AIが藤井優勢から伊藤優勢に分析を変えました。

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この時、常磐ホテルにいた大石アンカーマンが、伊藤七段の師匠・宮田八段に電話取材すると…

「ようやく脈が出てきた」「追いつきます」と伝えたのです。

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そして、スタジオ出演の合間の休憩時間、控え室に戻った杉本師匠は。

(杉本八段)「まだまだ全然わからないというか互角ですね」「やっぱり伊藤七段がさすがですね。終わるかと思ったところから全然終わらない」

(平野菫記者)「午後5時半過ぎです。藤井八冠が1分将棋に入りました。瀬戸市の商店街では、みなさん真剣な表情で固唾を飲んで対局の行方を見守っています」

藤井八冠の持ち時間がなくなり1分将棋に。杉本師匠の表情も険しくなり…

(杉本八段)「かなり苦しい時間ですね…現在互角か、藤井叡王ちょっと苦しいかもしれない」

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そして、午後6時33分。

(若狭)「速報です。将棋の藤井聡太八冠が敗れました。七冠になりました。伊藤匠七段が初のタイトルを獲得しました。新叡王誕生です。杉本さん、この結果をどう見ますか?」

(杉本八段)「これは伊藤七段が強かった。悔いなし、仕方ない」

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頂上決戦の決着がつきました。

(藤井七冠)「終盤でミスが出てしまう将棋が多かったので、この結果もやむを得ないかなと思う。同時に伊藤さんの力を感じるところも多かった」「(七冠になるのは)時間の問題だと思っていたので、あまり気にせずにこれからも頑張っていきたい」

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そして、伊藤七段は新叡王となった会見で…

(伊藤七段)「ずっと、藤井さんを追いかけて、ここまで来られたと思っている。藤井さんがいなかったら、タイトルも取れなかったと思う」

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スタジオ出演が終わった杉本師匠は…

(杉本八段)「藤井も人間なので、負けてしまうことも当然あるわけで、でもそれが同い年の伊藤さんだったことも一つの運命なのかなと思う。この二人の戦いはこれからも長く続きますので、再び藤井七冠が八冠を目指すストーリーが楽しみになりました」

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