お弁当の食中毒を防ぐには?「カレー粉で殺菌」「トマトのヘタは取る」「冷凍食品を保冷剤代わりに」専門家に聞く
6月は、食中毒に注意が必要です。
去年1年間に発生した食中毒の件数で、最も多かったのはノロウイルスなどのウイルス性の食中毒が増える3月。
一方で、カンピロバクターやブドウ球菌など「細菌」による食中毒は、6月が最も多くなっているんです。
暑くなってきた時期や梅雨に気を付けたいのが「お弁当」。
専門家にお弁当の注意すべきポイントを聞きました。
例えば「ミニトマト」は「ヘタ」に菌が残りやすいので要注意。
また「かまぼこ」は、加工してあっても、火を通してからの方が良いということです。
そして、「ポテトサラダ」は入っている「マヨネーズ」が傷みやすいと。
「ハンバーグ」などにかける「ケチャップ」は水分が多いので、別の容器に入れて、後からかけるのが良い。
「チャーハン」は具材に水分が多いので、傷みやすいとのことなんです。
食中毒を防ぐために、専門家が提案しているお弁当をご紹介します。
「冷凍食品を保冷剤代わりに」「カレー粉で殺菌」
「ミニトマト」は、ヘタを取り、よく洗って、しっかり拭いてから入れると。
そして、「揚げ物」は、水分が少なく、しっかり加熱されているものがおすすめということです。
また、自然解凍できる「冷凍食品」は保冷剤の代わりになるので、お弁当の真ん中に置くと効果的。
(若狭敬一キャスター)
そのまま凍った状態でお弁当に入れて、自然解凍で食べる頃には、溶けているということですね。
(佐藤楠大アナウンサー)
そのほか、「アスパラベーコン」には、「カレー粉」がかかっているんですが、カレー粉には「クルクミン」という成分が入っていて、このクルクミンに殺菌作用があるとされています。
また、「ご飯」には「梅干し」を混ぜ込んでいるんですが、梅干しの「クエン酸」に殺菌作用があるので、混ぜ込むのが良いということでした。
(大石邦彦アンカーマン)
油断してはいけないんですが、敵を知れば必要以上に怖がることもないということで、まずは「敵」と「対策」を知りましょう。
食中毒予防の3原則「菌をつけない」「増やさない」「やっつける」
「細菌」が原因の食中毒は主に3つ。「カンピロバクター」「黄色ブドウ球菌」「ウエルシュ菌」です。これらに感染してしまうと、嘔吐や下痢、腹痛などの症状が出てきます。
「カンピロバクター」は、生や加熱不足の肉などで発症。有名なのは、鶏刺し・鶏わさなど。これらは、加熱すれば大丈夫ということです。
そして、「黄色ブドウ球菌」は、人の傷などから出た菌が増殖して発症。お弁当やおにぎりなどです。しかし、黄色ブドウ球菌から出た「エンテロトキシン」という毒素は加熱してもだめなんです。
あと「ウエルシュ菌」は人や動物の腸管にいるものです。例えば「カレー」や「シチュー」などを作った後に30度40度ぐらいまで冷えたときに、一番繁殖するそうなので、これは気をつけなければいけません。
食中毒予防を3原則で覚えてください。
■菌をつけない
■増やさない
■やっつける
「手洗い・殺菌」「素早く冷やす」「加熱」、この3つを徹底していただければと思います。
06/12 05:32
CBCテレビ