投資詐欺の被害回復の事例ないのに“複数の実績がある”と説明 愛知県弁護士会が男性弁護士(83)の懲戒を申し立て

愛知県弁護士会は、投資詐欺の被害回復の事例がないにもかかわらず、依頼者に複数の実績があると説明したなどとして、83歳の男性弁護士の懲戒を申し立てたと明らかにしました。

CBC

懲戒手続きに付されたのは、愛知県弁護士会の会員で名古屋市中区に事務所を置く83歳の男性弁護士です。

愛知県弁護士会によりますと、男性弁護士は去年11月に投資詐欺の被害者から依頼を受けた際、過去に被害回復をした事例がないにもかかわらず、複数の実績があると説明したほか、去年9月に別の被害者から依頼を受けた際には事務員に相談対応をさせ、被害金を回収できる可能性や今後の見通しについて説明せず、その後、契約を解除する時に事前の説明には無かった「調査費用」として、16万5000円を着手金から差し引いていました。

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男性弁護士は、ホームページで国際ロマンス詐欺や投資詐欺への対応をうたっていましたが、去年の夏以降、弁護士会の市民窓口に苦情が数十件以上寄せられているということです。

弁護士会の聞き取りに男性弁護士は「現在はホームページの記載を改めて新規の案件の受付はしないことにしている」と話しているということです。

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愛知県弁護士会は「法律相談をした人に必ず依頼しなければならないわけではなく、説明が不十分と感じたり、事務員のみと話をしたり、SNSのみでのやりとりの場合は一度持ち帰って考えるようにしてほしい」と話しているとともに、緊急の電話相談窓口を設置し、男性弁護士に依頼した人などからの相談を受け付けています。

【緊急電話相談窓口】
電話番号:052ー223ー2355
日時:3月13日午後1時~5時まで 14、15、18、19日の午前10時~午後5時(正午~午後1時を除く)

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