医師に“花粉症と風邪の見分け方”を聞いた 「目の症状が出れば間違いなく花粉症」まだまだ続くスギ花粉 ことしは飛散のピークが長い?

スギ花粉がピークを迎えています。飛散がピークになっている杉林を取材すると、この状況はしばらく続きそうなんです。

(気象予報士・桜沢信司)
「常緑の緑の木が赤茶けているのがわかります。これが全てスギの木です」

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桜沢気象予報士が向かったのは、伊吹山のふもと滋賀県米原市。この周辺の花粉は、北西の風にのって、名古屋など濃尾平野に流れ込むことが多いと言われているんです。

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(桜沢気象予報士)
「枝の先にはたくさんの雄花があり、花芽がついているのがわかります。かなり大きくなってきたように感じます。少し触ってみると…花粉が出てきますね」

米粒大の雄花をよく見ると…重なりあった「うろこ」のようになっています。

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「うろこ」の境目にほんの少し隙間があり、ここから花粉が飛んできます。

(桜沢気象予報士)
「風が吹くとすごいですね…煙のようなものが出てきたように感じますね」

取材した3月1日は、強い北西の風が吹いた時に花粉が煙のように舞い上がる時もありました。

(桜沢気象予報士)
「(触っても)花粉が出てこないものもあります」

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桜沢予報士の印象では、まだ半分くらいのスギの雄花はとじていたので、今後さらに花粉が飛ぶ可能性は高いと思われるとのこと。すなわち、スギ花粉のピークはまだまだ続くというわけです。

日本気象協会も、3月中旬にかけてがピークと予想しています。

医師に聞いた「花粉症と風邪の見分け方」

では、クリニックでは花粉症の症状を訴える患者がどれほどいるのでしょうか。

4日に三重県津市のクリニックを取材すると、午前9時の診療開始から花粉症に悩む多くの患者が訪れていました。

(患者)
「薬がないと何もやる気が出ないです」
「(症状は)2月の終わりくらいから。鼻の下が痛い」

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湯田厚司院長は約40年、毎日、クリニックの屋上で花粉の飛散量を記録しています。

1平方センチあたりの花粉の飛散量が100個以上ある「極めて多い日」は例年、シーズンを通じて7日ほどだということですが、ことしは既に7日に到達したと言います。

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(ゆたクリニック・湯田厚司院長)
「(飛散量が)2月20日くらいから急に増えてきた」

湯田院長の予想では今週以降もこの「極めて多い日」は続き、東海各地でことしの花粉飛散のピークは長期間になりそうだということです。

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(湯田院長)
「(花粉が)非常に多い状態がなだらかに続くと、同じような症状がずっと続く」

今がピークのスギ花粉。しかし、その後にピークを迎えるのがヒノキ花粉です。人によってはそれぞれに影響を受けることになりますが、三重県ではことし4月上旬まで、目のかゆみや鼻づまりなど花粉症の症状が出る可能性があります。

そこで、今後の花粉症対策のポイントを伺いました。

(湯田院長)
「薬の治療を毎日続けていれば、ある程度しっかり抑えられる花粉の数。治療を怠らないこと」

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そして、新型コロナやインフルエンザなどの感染症と花粉症の症状の現れ方の違いは、どんなところにあるのかも聞きました。

(湯田院長)
「新型コロナやインフルエンザの感染症は、発熱やのどの痛みが強い。一方で花粉症の場合は目と鼻の症状。特に目の症状が出れば間違いなく花粉症」

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しかし、専門家でも患者の訴える体調不良の原因がいったい何なのか、判断が難しい場合があるそうです。受診の際は事前に電話をするなどして、各病院の指示に従ってほしいということです。

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