【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終

 六代目山口組が刊行する機関紙『山口組新報』最新号において、1月25日に82歳を迎えた司忍組長の誕生日会のレポートが掲載されていることがわかった。

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「『山口組新報』は山口組が六代目体制になってから制作を始めた10ページほどの内部向けの会報で、傘下組織に配られます。3〜4か月に一度ほどの刊行スケジュールで、その期間に行なわれた組の行事についてのレポート、写真が掲載されるため、捜査関係者、メディアが注目する重要資料となっている」(実話誌記者)

 日本最大の構成員数である六代目山口組の組長の誕生日となると、暴力団界隈では一大行事となる。

「例年、六代目山口組と友好・親戚関係にある団体から会場になっている愛知県の傘下組織にはお祝いの訪問が数日前から相次ぎます。とくに司組長の誕生日の1月は悪天候になりやすいので、組織によっては訪問予定の何日か前から付近で宿泊する念の入れようです。万が一遅れることがあろうものなら、その関係に大きなヒビが入りかねないのでしょう」(同前)

『山口組新報』には友好団体から送られたであろう大量の胡蝶蘭の前に立つ紋付き袴姿の司組長の写真とともに、若頭補佐が書いたレポートが掲載されている。

〈会場には紅白があしらわれ、親分が御座りになられるテーブルには見事なケーキや料理が並び、私共のテーブルにも飲み物などが用意〉

〈本部長が祝辞を読まれました。竹内の兄弟(編集部注:若頭補佐である竹内照明・弘道会会長とみられる)が乾杯の音頭を取り宴会となります〉(『山口組新報』より。以下〈〉内同)

 などと書かれており、誕生日のお決まりのケーキも〈キャンドルに火が灯され親分が一吹きでお消しになられると拍手でお祝いしました〉と盛り上がりも見せたようだ。酒が進むとカラオケ大会が始まり、参加した直参組長、司組長が曲を歌い、会は締められたようだ。

 レポートは〈皆が日頃の閉塞感から解放され談笑し、時には大きな声で笑える貴重な時間でした〉と振り返られている。

華やかな誕生日会の裏では銃声が

 こうした司組長の誕生会だが、その裏には「六代目山口組が厳しい立場であることが見え隠れしている」と前出・実話誌記者は指摘する。

「分裂抗争前は友好団体の組長らを山口組総本部に招いて誕生会を行なっていたが、分裂から10年目に突入した今年も友好団体を招かず、組織内も直参組長が全員参加できず、出席したのは執行部と一部の直参組長に限られていた。開催場所も、警察の特定抗争指定により5人以上で集まれないため総本部ではなく愛知県の傘下組織で行なっている。

 山口組分裂抗争において、六代目山口組は構成員数ではそれ以外の対立組織に勝っているものの抗争終結に至る道筋を見つけられず、この1月も兵庫で対立相手の神戸山口組執行部の組員を六代目山口組組員がバールで襲撃する事件が起き、その翌週には愛媛では『スタバ射殺事件』が発生し、六代目山口組元組員が射殺されるなど不穏な状況は続いていた。誕生日会の裏で、組員たちの厳しい状況は変わっていない」

 

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