歌舞伎町卍會「トー横のハウル」が逮捕前に語っていた“夢” 「母子像の入れ墨を」

「トー横」でパスタを振る舞っていた「ハウル」こと小川雅朝容疑者

 6月22日、警視庁は16歳の少女にみだらな行為をしたとして東京都青少年健全育成条例違反容疑で小川雅朝容疑者(32、職業不詳)を逮捕した。小川容疑者は新宿・歌舞伎町の「トー横」(新宿東宝ビル横)と呼ばれる一角で清掃活動や炊き出しを行なう団体「歌舞伎町卍會」の代表で、自らを「ハウル・カラシニコフ」と名乗っていた。夜の町にたむろする行き場のない少年・少女を相手に、炊き出しなどのボランティアをしてきた小川容疑者は、その裏で少女たちを毒牙にかけてきた。そんな小川容疑者は逮捕前、取材班に活動の目的と“将来の夢”を語っていた。

【写真8枚】トー横でパスタを振る舞うハウルの様子

 昨年12月中旬のこと。その直前に発生した歌舞伎町ビル殺人事件をきっかけに、世間的にトー横が大きく取り上げられた時期、トー横のシンボルである新宿東宝ビル周辺は落ち着かない雰囲気が漂っていた。そのなかで、広場の壁沿いにタッパーや紙皿を広げ、6~7人の男女に囲まれてパスタを振る舞う男がいた。小川容疑者だった。

 路上飲みをする他の男女に取材していた記者に、小川容疑者は「メディアの人ですか! 最近よく来るんですよ、これ一緒に食いましょうよ」と、パスタの入ったタッパーを片手に気さくに声をかけてきた。

「オレたちは歌舞伎町卍會っていって、このあたりを掃除したり、炊き出しとかしてるんです。この辺、未成年ってわかってて女の子に援交の話を持ちかけたり、『○○円でどう?』とか話しかけてくる、ロクでもないクソみたいな大人が多すぎるんですよ。オレらが中心になってこうやって集まってれば、悪い大人も寄ってこない。

 もともと悪い奴らがいたのを、オレらは“出禁”にしてるんです。『来んな!』みたいな。拳でわからせることも全然あるし、おかげでこのあたりマジで平和になりましたよ。歌舞伎町は他に居場所がない子供が集まってくる場所だから、それを守りたいんすよ」

 そう話す小川容疑者からバジルとミートソース、2種類のパスタを受け取る。「これ、まじでうまいっすよ。オレんちで作ってここまで持ってくるんです。オレも作るのが楽しいんですよ」と彼は自慢げに話すが、味が濃く、素人が作った感じは否めない。

 ゴスロリ系ファッションに身を包んだ女の子ふたりが、「ハウル、コレ持って~」と甘えた声で、ストローが刺さった缶チューハイを小川容疑者に渡すと、彼はそれを笑顔で受け取る。なぜボランティアをしているのか聞くと、小川容疑者はスラスラとこう話した。

「オレ、生まれた時から両親いなくて、孤児院で育ったんですよ。でもそこは暮らしにくくて、虐待も受けた。中学校にもいかずに、その日暮らしで会った人に泊めて貰ったりしてなんとか生きてきたんで、居場所ない子供の気持ちが痛いくらいわかる。

 今はお世話になってる人のもとでスミ師(入れ墨師)やってるんですけど、将来は自分で会社作って、孤児院の院長になりたい。オレ子供が大好きなんです。最高の孤児院建てたら、子供を抱く母子像の入れ墨入れたいですね。オレはもう1回すでに死んだような人間だから、あとは子供のためになることに尽くしたいっす」

 警視庁少年育成課によると、小川容疑者は被害を受けた少女が18歳未満とわかっていながら、20回前後みだらな行為に至ったという。

 語っていた高邁な理想は、彼の実態とは大きくかけ離れていた。

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