「知らない、できない」が死んでも言えない上司のせいでプロジェクトが全然進まない! 全員で詰めた結果
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上司が優柔不断だと仕事に支障がでてしまう。部下も黙っていられないだろう。埼玉県に住む専門職の60代男性(コンサルタント・士業・金融・不動産/年収250万円)は、「最初に就職した鉄鋼メーカー」で、プラント大改修の実務責任者を任されたことがあった。ところが、この時の上司が「知識能力すべて不足」という人物で苦労したという。なんでも、
「『知らない、出来ない』が死んでも言えないプライドだけ異常に拘るタイプ」
という面倒な係長で、この人が仕様書を承認しないせいで仕事が滞ってしまったのだ。(文:篠原みつき)
「納期ギリギリなので決定頂くまで解散しません」と係長を取り囲む
鉄鋼メーカーのプラントに携わる人間は当然、専門知識が必要だろう。ところがプラントの改修にあたり、上司は「プラントの機器、制御、形状その他、『解らないから決められない』」という呆れた状態だった。それなのに
「仕様決定書の承認を(結果責任取りたくなくて)ズルズルと引き延ばし、納入メーカーも納期に間に合わず無駄な会議ばかり繰り返す状況に」
現実的には、男性が用意した仕様書に、上司が承認印を押してくれればいいだけの話だった。しかし、上司は何故か意固地になって結論を先延ばしにしていた模様。業を煮やした男性と関係者たちは、「皆困り果ててキレる寸前」で、ついに全員で係長を囲んだ。
「どうしようもないので、社内設備部門、納入メーカー幹部まで巻き込んで、全員集合で『○○係長の考えと根拠を伺いたい』『納期ギリギリなので決定頂くまで解散しません』」
と詰め寄った。
このとき話をしたのは男性だけだったという。他の出席者たち、多くは課長から部長クラスの人たちは、男性が最善案として各方面に調整・根回しした仕様書を机に置いて、「腕組みしてガン睨み」していたそうだ。その場は「実質吊し上げ」だったという。後は上司が何を言おうが
「今日決定案下さい」
「納期ギリギリです」
「係長が検討する時間は2か月以上ありましたよね」
と畳みかけた。これ以上上司の言い逃れを許すことは出来なかったのだ。結局、上司は「俺が悪い」とは一言も言わず非を認めなかったものの、「各関係先の案が妥当だ」と資料を一切見ないまま悔しそうに言ったという。そこで男性は、
「仕様書の承認欄部分だけ目の前に並べて片っ端からハンコ押させて(中略)実質晒しものにして解散」
と容赦なく仕事を進めた。
事務的に承認印をもらった数は「10個近く、影響金額10数億円」だという。その後は無事に改修工事が行われたようで、「プラント稼働後に各方面ごとに係長抜きで打ち上げやりました」と勝ち誇ったように書いていた。
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08/05 06:00
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