低所得者には苦しい「国民年金」の納付… 現在の制度は公平か?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。2月5日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、ジャーナリストの長友佐波子さんが、国民年金の納付について持論を述べました。


厚生労働省は、2019年度の公的年金の支給額を0.1%引き上げると発表しました。物価や賃金が上昇したためで、2015年度以来4年ぶりの増加となります。これにより、2019年度の支給額は国民年金の場合、満額で受け取る人は月67円増え6万5,008円。厚生年金は、平均的な収入のサラリーマンと専業主婦のモデル世帯(2人分)で、月227円増え22万1,504円となります。

◆低所得者でも国民年金を納付している

長友さんは「今回は年金を払うほう(納付)の話をしたい」と切り出し、一例として非正規雇用で働く人の負担を挙げ、現状を紹介しました。
国税庁の調査によると、非正規労働者の平均年収はおよそ175万円。所得税、住民税、国民年金、国民健康保険(介護保険含む)を支払うと、年間の可処分所得は71%で124万6,000円となり、月に10万円強しか使えない計算になります。
国民年金の免除制度があるものの、それを実行すると将来の給付額が減ってしまうため、どんなに生活が苦しくても国民年金を払い続けている人がいると長友さんは言及。



このように低所得者でも国民年金を納付している一方で、自分で納付する必要がない“第3号被保険者”が約13%(約870万人)いると言います。
ちなみに被保険者は、第1号(自営業者、農業、フリーランス、学生、無職など)、第2号(会社員、公務員)と第3号(第2号の配偶者で年収130万円未満の専業主婦または主夫)に種別されています。



◆第3号被保険者制度は公平か?

長友さんによると、第1号被保険者でワーキングプア(働く貧困層)と言われる人、自営業の人やフリーランス、学生なども国民年金を納付しているにも関わらず、第3号被保険者となる専業主婦や主夫はパートナーが厚生年金に加入していれば、どんなに裕福であっても国民年金の納付は必要ないそうです。

この構造に長友さんは疑問を呈し、「そろそろ第3号の制度をやめましょう、みんなで払いましょう」と提案。
「第3号の人たちが第1号になるだけで、国民年金の納付額が増える。“年金が破綻する”“受給開始年齢を上げよう”“受給額を下げよう”などと言われているが、第3号の制度をやめて全員が納付する形にすればどれだけ楽か」と主張しました。

財務省も公平な負担になるよう第3号の人たちも国民年金を納付する形のほうが望ましいと見ているそうですが、「自民党とメディアが反対した」と長友さん。実際、彼女が新聞社に勤めていた当時、「専業主婦を敵に回しちゃいけない」との理由で、こうした主張を書かぬよう指示されたこともあったそうです。

現在は共働き世帯のほうが多く、専業主婦(主夫)がいる世帯は減っていると言い、「自分で自分の年金を積み立てるべき」と提起。続けて、「納付額は収入に応じる形にし、収入がない人は少し支払う。収入が多いはたくさん支払うようにすればいい」と考えを示しました。



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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時 :毎週月~金曜 7:00~8:00
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/morning_cross/

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