イオン九州が国に2.4億円請求 「経産局のミスで減税受けられず」
九州経済産業局の職員から誤った制度説明をされて減税措置を受けられなかったとして、小売り大手イオングループの「イオン九州」(福岡市)が国に約2億4625万円の賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こした。第1回口頭弁論が22日に地裁(中辻雄一朗裁判長)であり、国側は請求棄却を求めた。
制度は2021年に始まった「カーボンニュートラルに向けた投資促進税制」。国から計画の認定を受けた上で、脱炭素化と付加価値の向上を両立する設備を導入した場合、税額控除などにより減税措置が受けられるというもの。
訴状などによると、同社は22年9月、省エネタイプの空調や照明を導入することなどを掲げた22~24年度の計画を申請し認定された。社員が23年6月、概数で申請していた23年度以降の計画を具体化するため変更の方法を経産局職員に尋ねたところ、職員は「目標値の大幅な変更でなければ変更申請の手続きは不要と考えている」などとメールで回答した。だが、実際には申請が必要で、同社は約2億2300万円の減税措置を受けられなかった上、税の修正申告に追われて利子税なども支払ったとしている。
11/22 19:54
朝日新聞社