犯罪集団「JPドラゴン」幹部がフィリピンから移送　窃盗容疑で逮捕

　フィリピンを拠点に特殊詐欺に関わったとして、警視庁は19日、住居・職業不詳で犯罪集団「JPドラゴン」幹部の小山智広容疑者（50）ら男3人を同国から日本に移送し、窃盗容疑で逮捕し発表した。同庁は、「ルフィ」などと名乗って日本での広域強盗事件を指示したとされるグループと小山容疑者が関連があるとみて調べる。

　捜査2課によると、小山容疑者は氏名不詳者らと共謀して2019年、東京都内の50代女性宅にうその電話をかけ、キャッシュカードを受け取り、現金約70万円を引き出した疑いがある。認否は明らかにしていない。電話をかけてだます「かけ子」のリーダー格だという。

　小山容疑者は1月、詐欺事件に関わったとしてフィリピンの捜査機関に逮捕されていた。警視庁は窃盗容疑での逮捕状をとり、身柄の引き渡しを求めていた。

　小山容疑者は昨年2月、「ルフィ」と名乗って強盗を指示したとして起訴された今村磨人被告（40）が警察署で弁護士と接見した際に電話をかけ、特殊詐欺への関与について口止めをした疑いも持たれている。（福冨旅史、藤田大道）