「殺して金奪った」ホテルで女性従業員強殺容疑、元従業員の男を逮捕

女性が見つかったホテル。捜査員が現場を調べていた=2024年11月1日午前11時42分、千葉県市原市、朝日新聞社ヘリから、嶋田達也撮影

 千葉県市原市のホテルで1日、勤務中だった従業員の佐伯仁美さん(56)が遺体で発見された強盗殺人事件で、県警捜査本部は13日、会社員の江川敦容疑者(47)=市原市光風台2丁目=を強盗殺人容疑で逮捕し、発表した。「女性を殺して金を奪ったことに間違いありません」と容疑を認めているという。

 捜査本部は防犯カメラやドライブレコーダーの映像などから容疑者を特定。事件の経緯などについて詳しく調べる。

 捜査本部によると、江川容疑者は10月31日午後11時50分ごろ~11月1日午前7時25分ごろ、市原市中高根のホテルで、佐伯さんを殺害した上、ホテル内にあった現金約1万2千円を奪い取った疑いがある。

 捜査関係者によると、江川容疑者はこのホテルで勤務していたことがあり、佐伯さんとも面識があったとみられるという。捜査本部は13日朝から任意で事情を聴いていた。容疑を認めたことから同日午後に逮捕した。

 佐伯さんの遺体は1日朝、出勤してきた従業員が発見。フロント付近で手首を縛られ、床に倒れていた。司法解剖の結果、首や腹部に刃物で刺された傷があり、死因は首をひも状のもので絞められたことなどによる窒息死や、首や腹部の傷による出血性ショック、その両方の可能性があるという。

 客室の自動精算機は壊された痕跡があったが、現金は残されていたという。また、フロントの出入り口付近に設置されていた防犯カメラには、白いタオルのようなものが巻き付けられていた。(杉江隼、鈴木逸弘)

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