京都府警本部長が「殺すぞ」と部下に暴言か 「不適切な発言は事実」

白井利明・京都府警本部長=2023年3月撮影、府警本部

 京都府警の白井利明本部長(56)が「殺すぞ」などと部下に発言したという訴えが複数あり、府警がパワーハラスメントの可能性があるとみて調査していることが府警関係者への取材でわかった。警察庁にも報告したという。白井本部長は1日、「不適切な発言があった。大変申し訳ない」とするコメントを出した。

 都道府県警トップによるパワハラ疑惑の発覚は異例。

 府警関係者によると、白井本部長は8~9月に、府警本部の庁舎内で部下に「殺すぞ」と発言したほか、この発言以外にも暴言があったとの訴えが複数寄せられている。暴力的な行為の訴えはないという。

 警察庁の内規(セクシュアル・ハラスメント等防止対策要綱)では、パワハラについて、職務上の優越的な関係を背景に「職員の人格もしくは尊厳を害すること」などと定められている。

 白井本部長は1日、コメントを発表した。「私から部下職員に対する不適切な発言があったことは事実であり、大変申し訳なく思っています。この件については、関係者の方もおられ、現在、調査を受けている立場でもあるので、詳細は差し控えます」としている。

 白井本部長は1991年に警察庁に入り、北海道警捜査2課長や富山県警本部長、警視庁総務部長、内閣官房内閣審議官などを歴任した。2023年3月に京都府警本部長に着任していた。(関ゆみん、木子慎太郎)

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