障がい者が障がい者を演じる プロの俳優として活躍するには

知的障がいのある母親役の寺島しのぶさん(左から2人目)と、共演した障がいのある子どもたち=現代ぷろだくしょん提供

 知的障がいのある母と共に成長する子の物語を描く映画「わたしのかあさん―天使の詩―」が20~22日、大阪府内で上映される。作品に多く登場する障がい者役を、実際に障がいのある俳優たちが演じている。

 よく笑い、よく歌い、社交的な母。でも、他のお母さんたちと違うことを言っては、笑い物に。そしてある日、知る。母は知的障がい者だった――。

 母の言動に悩む小学生の山川高子役を落井実結子さん、成人した高子役を常盤貴子さん、母の清子役を寺島しのぶさんが演じる。

 監督は、知的障がいのある娘を持つ山田火砂子さん(92)。娘の通った養護学校の教員が書いた本「わたしの母さん」(菊地澄子著)を映画化した。

 今春から全国で上映が始まり、府内は今回初。大阪市中央区のJ:COM中央区民センターで20日午後6時半、堺市中区の市教育文化センター(ソフィア・堺)で21日午前10時半と午後2時、大阪市北区の大淀コミュニティセンターで22日午前10時半と午後2時から。問い合わせは「良い映画を観る会」(070・8933・5703)か「現代ぷろだくしょん」(03・5332・3991、gendaipro@gendaipro.jp)へ。

■「胸の奥がつかまれ、揺さぶられる感じ」体験

 映画では、様々な場面で知的障がい者たちが登場する。演じるのは、実際に障がいのある約40人。多くが、障がい者専門の芸能プロダクション「アヴニール」(東京都)所属の俳優だ。

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