電通、違法残業でまた是正勧告…最長で「過労死ラインの2倍」

 大手広告会社・電通の東京本社(東京都港区)が今年9月、違法残業などで労働基準法と労働安全衛生法に違反したとして、三田労働基準監督署(東京)から是正勧告を受けていたことが5日、わかった。違法残業事件で2017年に有罪判決が確定した後も、過重な時間外労働が行われていたことになる。

 同社によると、是正勧告は労基法違反が2件、安衛法違反が1件で、いずれも9月4日付。昨年8月と12月、労使協定(36協定)で決めた上限を超える残業を営業関連部門の社員4人にさせていた。残業時間は、最長で過労死ライン(月80時間)を超える月156時間54分に達していたという。

 また、業務上の安全や健康を守るために設ける安全衛生委員会で、半数を労働側の委員にしなければならないという安衛法の規定にも違反。経営側委員が半数以上を占めていた。

 同社は「是正勧告には対応済みで、今年度は協定違反はない。引き続き、労働環境の改革に注力していく」としている。

 電通をめぐっては10~15年、社員に違法残業をさせたとして、本社や支社が相次いで労働基準監督署から是正勧告を受けていた。15年12月には、新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が社員寮から飛び降りて死亡。残業が月約105時間に達し、精神障害を発症して自殺したとして、16年9月に労災認定された。

 その後、法人としての電通が労働基準法違反容疑で書類送検され、17年10月、罰金50万円を命じた有罪判決が確定した。

ジャンルで探す