前・堺市長の自宅を捜索…政治資金、多額の記載漏れ

竹山修身前堺市長の後援会事務所(右)と自宅から押収物を運び出す大阪地検の係官(12日午前、堺市北区で)=宇那木健一撮影

 堺市の竹山修身(おさみ)前市長(69)の関連政治団体の政治資金収支報告書に多額の記載漏れがあった問題で、大阪地検特捜部は12日午前、政治資金規正法違反容疑で堺市北区にある竹山氏の自宅や後援会事務所など複数の関係先の捜索を始めた。特捜部は今後、押収物を分析するとともに、関係者の任意聴取を進め、竹山氏らの刑事責任の有無を慎重に調べる。

 これまでに記載漏れが発覚しているのは、「竹山おさみ連合後援会」「21世紀フェニックス都市を創造する会」「堺はひとつ笑顔でつながる市民の会」の3団体の報告書。2012~17年分で総額約2億3300万円に上っている。

 内訳は収入が約1億2000万円、支出約1億1300万円で、医師の関連団体によるパーティー券購入や寄付について収入に記載がなかったほか、支出では同じ振り込み明細書を別々の報告書に添付する二重計上もあった。

 堺市内の男性が今年2月、記載漏れは意図的だったなどとして、竹山氏と、後援会の会計責任者だった竹山氏の妻、会計事務を担当する次女の計3人を政治資金規正法違反容疑で特捜部に刑事告発していた。

 問題発覚後、竹山氏は「私的流用は一切ない」とした上で、記載漏れについて「会計事務は家族に任せていた」「選挙後の事務体制の引き継ぎが不十分だった」などと釈明していた。特捜部はこれまでの任意聴取で竹山氏らから同様の説明を受けているが、3人がそれぞれ、どのように関与したかを調べるには強制捜査が不可欠と判断した。

 竹山氏は元大阪府職員で、上司だった橋下徹知事(当時)の支援を受けて09年の市長選に初当選。その後、大阪都構想を唱えた橋下氏と対立し、13、17年の市長選で都構想推進を掲げる大阪維新の会の新人候補と対決してそれぞれ勝利した。

 今年2月の問題発覚当初は「市政の課題が残っており、辞めるつもりはない」と辞職を否定していた。しかし、市議会で問責決議案が可決され、4月30日付で辞職した。

 6月には問題を調査する市議会の百条委員会が設置され、竹山氏の証人尋問を行う方針を決定。竹山氏側は「百条委の調査は堺市の事務に関することに限定され、政治資金の調査は権限がない」とする意見書を議長宛てに提出し、証人尋問に出席しない考えを示している。

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