台風1号(イーウィニャ) 接近前から前線活動が活発化 太平洋側で大雨のおそれ

昨日発生した台風1号(イーウィニャ)は、今日5月27日(月)6時現在、フィリピンの東を北北東に進んでいます。

台風そのものの影響が出るのは沖縄の大東島地方や伊豆諸島などに限られるものの、西日本や東日本では台風接近前の明日28日(火)にかけて前線による大雨が予想されるため警戒が必要です。

▼台風1号 5月27日(月)6時
 中心位置   フィリピンの東
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北北東 15 km/h
 中心気圧   996 hPa
 最大風速   25 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 35 m/s


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本州の南を北東へ進む見込み

台風1号はこのあとも北東方向に進み、本州の南を進む見込みです。沖縄県の大東島地方や、東京都の伊豆諸島などに接近するおそれがあります。風雨の強まりへの備えを進めるようにしてください。

また、あさってにかけては発達を続け、暴風域を伴うことが予想されています。週後半になると北上によって海水温の低い領域に達することなどで、次第に勢力を落とす見込みです。

本州からは離れて通過する可能性が比較的高く、本州付近では台風そのものの影響は限定的とみられます。念のため今後の進路にご注意ください。

台風の接近前に太平洋側では大雨のおそれ

予想積算降水量 29日(水)9時までの48時間

また台風の東側にある湿った空気が日本列島付近にある前線に向かって流れ込むことで、明日28日(火)にかけて西日本〜東日本付近では前線の活動が活発になることが考えられます。

西日本や東日本は本降りの雨になり、特に太平洋側の地域では広い範囲で雨が強まります。局地的には1時間に50mmを超えるような非常に激しい雨の降るおそれもあり、道路冠水や河川・用水路の増水に警戒が必要です。大気の状態が不安定になるため、雷や突風にも注意してください。

強い雨の範囲は時間とともに東へ移っていくとみられ、関東は28日(火)の深夜から29日(水)の未明頃が雨のピークとなる予想です。

29日(水)朝までに予想される降水量は、九州から東海の太平洋側の広範囲で100mmを上回る予想です。特に、南からの湿った空気が山にぶつかるなどして雨雲が発達しやすい近畿や東海の山沿いでは、総雨量が200mmを超えるおそれがあります。

前線の動きや湿った空気の流れ込み方によって雨の強まる地域は変わってきますので、最新の情報をこまめに確認するようにしてください。

台風の予報があるとその中心や進路に注目が行きやすいですが、今回は台風が遠くにある段階で大雨となります。進路図の日付に惑わされず、早めに雨への備えを行うようにしてください。


台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風1号の名前「イーウィニャ(Ewiniar)」はミクロネシアが提案した名称で、嵐の神という意味のチューク諸島の伝統的な言葉からとられています。

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