令和6年能登半島地震 有感地震は800回超 日毎の回数は減少傾向

令和6年能登半島地震に伴う震度1以上の有感地震の回数は800回を超えました。日毎の回数は減少傾向で、震度5弱以降の地震は昨日4日(木)から発生していません。

昨年までの3年間に起きた回数を大幅に上回る

気象庁は令和6年能登半島地震の一連の活動に関し、最大震度1や2の小さな地震についても回数の精査を行いました。その結果、1月1日(月)の有感地震の回数は274回、2日(火)は305回発生し、今日5日(金)13時までの総数は819回に達したと発表しています。

これは2020年12月に活動が始まってから去年12月末までの約3年間の506回を大幅に上回る回数です。

日別では3日(水)も100回を超えたものの、昨日4日(木)は65回、今日は13時までの40回と回数は徐々に減っている状況です。ただ、震度3以上で見た場合、昨日の7回に対し今日は6回発生していて、地震活動そのものは依然として活発と言えます。

強い揺れへの注意は引き続き必要

能登半島周辺で2020年から続いている地震活動では、これまでの最大は2023年5月5日のM6.5 最大震度6強の地震でしたが、今回のM7.6の地震はその30〜60倍程度のエネルギーということになります。日本周辺で発生した地震でみても、深発地震を除けば2011年3月の東北地方太平洋沖地震の一連の活動以来の規模といえます。

国内で震度7を観測するのは2018年の胆振地方中東部の地震以来で、そのほかには熊本地震、東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震、新潟県中越地震など、いずれも大きな被害をもたらしたものばかりです。石川県内で震度7を観測するのは観測開始以来、初めてになります。

今後は徐々に地震の回数が減少していくと考えられますが、しばらくは強い地震が発生する確率が平常時よりも格段に高い状況が続きます。これまでに建物がダメージを受けていた場合、その後の地震によって倒壊するなどのおそれがありますので、引き続き安全な場所で過ごすようにしてください。



一連の活動で最大となった地震の概要

震源地:石川県能登地方
規模(マグニチュード):M7.6
震源の深さ:16km

各地の震度(震度6弱以上)
■震度7:
【石川県】志賀町香能

■震度6強:
【石川県】七尾市垣吉町 七尾市能登島向田町 輪島市鳳至町 輪島市河井町 珠洲市三崎町 珠洲市正院町 珠洲市大谷町 穴水町大町

■震度6弱:
【新潟県】長岡市中之島
【石川県】志賀町富来領家町 志賀町末吉千古 七尾市本府中町 七尾市袖ヶ江町 中能登町末坂 中能登町能登部下 能登町宇出津

この地震により、一時は石川県に大津波警報が、北陸地方などに津波警報が発表されていましたが、いずれも時間の経過に伴う減衰により解除されています。

観測された津波の高さは、最大の輪島港で「1.2m以上」と発表されていますが、現時点では正確な最大高さはわかっていません。

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