「国民を見下している」河野太郎氏の“ネトウヨ”呼ばわりに非難轟々…安倍元首相「こんな人たち」発言から何も学ばず

河野太郎氏

 

 9月22日、『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ系)に出演した自民党総裁選の立候補者9人(林芳正官房長官は災害対策のため、推薦人代表の田村憲久元厚労相が代理出席)は、日中関係について討論をかわした。

 

 そのなかで、河野太郎デジタル相が発した言葉について、インターネット上で批判が相次いでいる。

 

 中国・深センで、日本人学校に通う10歳の男児が殺害された事件についての対応を聞かれた河野氏は、まず「中国に対して(中国から見た)在外外国人、在留外国人に対する安全の確保。あるいは、こうした事件が起きたときに速やかに説明をする、ということを国際社会が求めるような動きはしていかないと」と、G7などの広い枠組みで、協調して中国に対応を求めたいと述べた。

 

 

 それに続いて、こう述べたのだった。

 

「(外交上の密室のやり取りではなく)外で見えるように強く言え、というのはよく“ネトウヨ”なんかが言いますけども、必ずしもそれがいいとは限りません」

 

 この発言の“ネトウヨ”という部分に、引っかかった人たちが多かったようだ。

 

 政治担当記者がこう話す。

 

「河野氏は、Xのフォロワーが250万人超と、政界随一の発信力を誇っています。しかし、特定のユーザーに投稿を閲覧させないよう遮断できるブロック機能を連発し、Xでは河野氏からのブロックを報告するポストが連日、見られています。そのため『ブロック太郎』というあだ名も……。

 

 このブロック連発に『自分とは違う意見には耳を傾けないのは、政治家としてどうなのか』という批判が、インターネット上だけでなく、永田町でもあがっています。

 

 さらに、Xでは河野氏が“親中国派”だと主張するアカウントが多数、存在しており、こうした背景から保守系の人々からの批判的なメッセージも多く寄せられています。それで、つい“ネトウヨ”という言葉が出てしまったのかもしれません」

 

 X上では河野氏のテレビでの発言に対して、非難の声が多くあがっている。

 

《国民を見下す河野太郎氏。多くの国民の声をネトウヨという言葉を使って、あたかも馬鹿げた意見であるかのように印象付けようとする総理候補。こんな場面でもサラッと口から出てくるという事は、普段からも国民を見下しているんでしょうね》

 

《少しは謙虚な物言い態度を出来無いのかな?河野太郎氏の言動は不快感が毎回残る。国民の価値観の方が、間違いで、自分の価値観が正しいのか?》

 

《なんの罪もない日本語学校の子どもが親の前で殺されて、中国に対して強く抗議しろと言う人は河野太郎によればネトウヨになるのか?》

 

《日本人の子どもの命が他国の人の手によって奪われても、強く言えないなら、国を代表する政治家としても終わりです。国民の怒りをネトウヨと言う政治家では日本は、守れない》

 

 自民党では、過去にも「国民を見下している」として、批判されたできごとがあった。

 

 2017年7月1日、東京・JR秋葉原駅前。都議選の投開票を翌日に控えたこの日、当時の安倍晋三首相が到着すると、聴衆から「安倍辞めろ」の声が響き始めた。そんななか、安倍氏はその声の方向を指差して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」という言葉を発したのだ。

 

 前出の政治担当記者がこう話す。

 

「あの発言にも、かなりの批判が起きました。『こんな人たち』も国民のひとりであり、主権者なのです。国民は選挙を通じ、主権者として、その意思を政治に反映させることができる立場です。

 

 このときは、政治思想的に保守だろうが、革新だろうが、主権者を見下すようなひどい言葉を政治家は使うべきではないという論争が起きました。河野氏は、7年前の安倍首相の件から、何も学んでいないのでしょう」

 

 自民党総裁選では、石破茂氏、小泉進次郎氏、高市早苗氏の優勢の戦況が多く聞かれている。不利の状況で、河野氏にあせりによるミスが出たのか――。

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