「年を越せる気がしない」食品値上げ31%で庶民から悲鳴…自民党「さらなる賃上げ」公約に「物価以上の所得増ですね」皮肉の声も

5月1日、フランス、南米への外遊に出発した岸田文雄首相。円安などどこ吹く風だ(写真・つのだよしお/アフロ)

 

 4月30日、帝国データバンクは、5月に値上げする食品の平均値上げ率が31%となり、2022年4月の調査開始以来、初めて30%を超えたとの結果を発表したと、共同通信などが報じた。

 

 報道によると、原材料価格の高騰に加え、円安が進み輸入コストが上がったことや、賃上げで人件費が上昇したことが要因だという。

 

 

 自民党は、党のホームページやSNS上に、堂々と《物価上昇を超える、さらなる「賃上げ」を実現する》との公約を掲げている。SNS上には、この公約を皮肉るようなコメントが投稿された。

 

《「今年、物価上昇を上回る所得を必ず実現します」と岸田さんが約束してくれているので、物価上昇のニュース=それを上回る所得の増加を意味するって事ですよね。やったぁ~!!》

 

 それと同時に、物価高に直面し、生活苦を訴えるような書き込みも相次いでいる。

 

《収入は同じなので値上げで生活きつくなってます》

 

《賃金は相変わらず上がる気配はなく。「物価高だから仕方ない」と溜息を吐きつつも何とか暮らしている訳ですが。こうも値上げが続くとそれも出来なくなるんじゃあるまいか。マジで今年は年を越せる気がしない》

 

《もう無理だよこんなの!!家計が持つわけない!!!》

 

《多くの人が知っている通り 日本は世界有数の貿易大国で 資源に乏しく食糧自給率も低く 生活に関するモノの多くを 輸入に頼っているのに「円安は国内で暮らす限り問題ない」とか言い切るのって浅はかというか 愚かと言うか… 恥ずかしくないのかなって思う》

 

「最新の日本経済新聞・テレビ東京の4月の世論調査(4月29~30日)では、首相に処理してほしい政策課題の設問に対して、1位が物価対策の36%(前回より7ポイント上昇)で、2位の子育て・教育・少子化対策(33%・同3ポイント上昇)、3位タイの経済全般と「政治とカネ」(ともに32%・同1ポイント上昇)、年金(32%・同4ポイント上昇)を上回っています。賃金がなかなか上がらない状況のなかで、物価の上昇は実質所得減になり、国民にとっては生活に直結した深刻な問題なのです」(政治担当記者)

 

 政治改革はもちろん大事だが、物価対策を重視しなければ、政権に未来はない。

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