自民党議員の間にも出回り再生9万回! 「安倍派5人衆」風刺動画の作者を直撃「国民が1秒でもクスッとしてくれたら」

軽妙なメロディーとともに踊る裏金5人衆(奈良 ドリーム男YouTubeより)

 

 いま、自民党内で、あるYouTube動画が流行っているという。

 

「党の議員たちがこっそり観ている動画です。私のところには、自民党の地方議員からまわってきました。自民党は裏金問題に絡み、政治資金収支報告書未記載の関係者らを処分しました。しかし、世論調査では、その処分の甘さに国民の大多数が納得していません。また納得していないのは、裏金問題にかかわっていない、自民党の議員たちも同じなのです」(元議員)

 

 

 話題となっている動画は、「奈良 ドリーム男(チャンネル登録者数1240人)」が4月7日にアップした『自民党岸田総理「キックバックの歌」』と題された動画で、4月26日現在、再生回数は累計9万回を超えている。15日に確認した際は4.9万回だったので、視聴回数は10日あまりで倍近く伸びているようだ。

 

 岸田文雄首相のイラストが、AI音声と思われる本人に似た声で(実際はモノマネ)「内閣総理大臣 岸田文雄でございます。この度 わらしは(私は)曲をリリースいたしましたので是非聞いてください」と告げた後、軽快なリズムに乗って曲が始まる。

 

《キックバック キッキックバック キックバック キッキックバック パーティ大好き裏金たんまり キックバック キッキックバック  キックバック キッキックバック 国民増税 俺たち脱税~》

 

 といった歌声とともに、 顔写真とスーツ姿のイラストを組み合わせた自民党の安倍派5人衆(松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長、西村康稔前経産相、萩生田光一前政調会長、世耕弘成前参院幹事長)が、ラインダンスを踊っている。1分23秒ほどの動画だ。

 

 動画のコメント欄には、完成度の高さに称賛のコメントが投稿されている。

 

《素晴らしい!! NHKの みんなの歌 に企画して下さい?!》

 

《感動しました。オリコン1位と紅白を狙えると思います》

 

《選挙の時に流してやりたい》

 

「裏金に関係していない議員たちは、このコメント欄に投稿されている人たちと同じ思いです」(前出・元議員)

 

 今回、「奈良 ドリーム男」氏に取材することができた。年齢、職業は非公開。ちなみに、奈良県在住ではないという。

 

――「キックバックの歌」が、自民党議員の間でも話題になっているようです。

 

 まず、観ていただいてありがとうございます。どういう感想を自民党の議員のみなさまがお持ちなのか、ちょっと気になるところですけれども。

 

――キックバックなどにかかわっていない議員たちは、この問題を非常に腹立たしく思っていて、動画を好意的に受け止めているようです。

 

 そういった方々にも、まずは観ていただいてありがとうございますということです。

 

――「奈良 ドリーム男」という名前の由来は?

 

 かつて「奈良ドリームランド」という遊園地があったのですが、そこが大好きで、小さいころ、たくさん遊んだいい思い出があったので、YouTubeを開設するときに、そういう名前をつけました。

 

――風刺動画が多いと思いますが、いつごろから制作されている?

 

 始めたのは2021年5月からです。コロナ禍で外出ができなくなり、家の中に閉じこもっているときに、ちょっとおもしろいことでもやってみようかなと思い、動画作成を始めました。もともと絵を描いたり、音楽を作ってみたりというのが好きだったので。絵と音楽を融合させた動画を作成することが、YouTubeにピッタリでした。

 

 最初は音楽だけ作っていたのですが、再生回数が10回とか、少なかったので、中学、高校時代に美術部だったこともあり、絵もつけてみようかなと思い、絵と音楽の動画にしたところ、再生回数が100回とか200回に伸びてきました。動画のイラストは全部、自分で描いています。「キックバックの歌」だけは、安倍派の方々の顔部分の切り抜き写真を使用していますが。

 

――風刺動画を作成されるきっかけは?

 

 私はもともと子どものころから、偉い人を茶化したりとか、そういうことが好きな人間でした。たとえば、中学高校のころは校長先生とか理事長先生を茶化したりとか。理事長先生の似顔絵を描いて、それをキャラクター化して、漫画にしてみんなで回し読みをしたこともありました。そういうことが大好きだった人間なので。だから、三つ子の魂百までというように、いまもやっていることが変わらない感じです。もともと風刺とかが好きな性格みたいですね。

 

――最初に作った風刺動画は何ですか?

 

 河村たかし名古屋市長の風刺動画で、『メダルカジカジ』という、金メダルをかじった騒動を元に作ったものです。曲も自分で作り、イラストも自分で描いて、かなり苦労した最初の風刺動画作品です。2021年9月でした。

 

――作成された動画は110本?

 

 そうですね。気がつけば110本になっていましたねえ。

 

――動画1本の制作時間はどれくらいですか?

 

 曲もゼロから作るので、まあだいたい2、3日くらいはかかります。

 

――「キックバックの歌」は、視聴が9万回超えています。この動画だけ視聴回数が突出していますね?

 

 そうですね。突出していますね。それだけ、みなさんが関心を寄せているということだと思います。結局、実態解明をしないまま終わっていってしまうような空気があるので、どこかでわだかまりを感じている人が多いということが、数字に表われているのではないのかなと思います。

 

――チャンネル登録者数が1240人(26日現在)ですが、ご自身ではどう思っていらっしゃいますか?

 

「キックバックの歌」を出す前は、登録者は500人でした。それが出した後は、一気に700人も増えて1240人になりました。こうして取材もしていただいて。反響があったのかなと。

 

――動画制作上、気をつけていること、モットーなどはありますか?

 

 まあ、できる限り誹謗中傷にならないように。でも、攻めるところは攻めて、ギリギリのラインを狙うというところですね。そういう感じでしょうか。

 

 あとは、怒っている国民が非常に多いということですが、そういう方たちがこういう動画を観て、1秒でもクスッとしてくれたらいいなというのは、ありますね。

 

 自民党議員まで虜にした風刺動画。氏が次に何を風刺するのか、要注目だ。

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