河野デジタル相「マイナカードと一緒に避難して」発言…「停電ならただのカード」「まだ言ってる」SNSで批判殺到

 

 1月23日、河野太郎デジタル相は、閣議後の記者会見で、能登半島地震においてマイナンバーカードが避難所で活用された事例があったか問われ、こう答えた。

 

「今回の能登半島地震の被災地では、マイナンバーカードを活用した避難所運営の実装は間に合っていないのではないかと思う。

 

 

 現場では被災者のかたが避難所間を移動したり、県外に避難したり、実際に被災されたかたがたがどこにいらっしゃるのか把握することがなかなか難しい。それが課題になっていると承知している」

 

 河野氏は、今後災害の際の活用の拡大につとめていきたいとして、こう語った。

 

「マイナンバーカードが広く利活用されていれば、読み取り機を設置することでこうしたことについても解決することができる可能性が高いと思っている。

 

 マイナンバーカードはデジタル社会のパスポートとして、平時の便利だけでなく有事の安心にもつながるもの。

 

 マイナンバーカードをお持ちのかたは、タンスに入れておくのではなく、現時点ではぜひ財布に入れて、避難する際などに一緒に避難していただければと思っている」

 

 だが、能登半島地震により、石川県などで一時約3万4000戸が停電。大手通信キャリア4社でも、石川県を中心とする一部エリアで、通信サービスが利用できない状況が発生した。

 

 そのため、河野氏が「避難する際はマイナカードも一緒に」と訴えたことに、SNSでは批判的な声が多く上がった。

 

《電気通じてない被災地で平時でさえ本人確認できないあのポンコツカードがなんの役に立つの?》

 

《まだこんなこと言ってる 災害の時って高確率で停電になる(最悪電波も繋がらなくなる)のに活用もクソもないだろ(復旧もいつになるかわからない)》

 

《寧ろ今回みたく災害で電気も通信も遮断された場合、自民党政府が強要している「マイナ保険証」など全く役に立たない。寧ろ一体化は愚かだと学び、現行の「健康保険証」廃止も撤回すべきだろう》

 

 政府は現行の健康保険証を12月2日に廃止することをすでに閣議決定。予定通りにマイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」への一本化を進める。

 

 だが、厚生労働省によると、「マイナ保険証」の2023年12月の利用率は4.29%で、8カ月連続で低下している。

 

 2023年6月、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)にゲスト解説者として出演した、国際ジャーナリストの堤未果氏は、「自然災害大国で全部デジタル化することが本当にいいことなのか。お年寄りとか弱者に目線を合わせて設計しないと、必ずほころびが出る」と述べた。

 

コメンテーターを務める玉川徹氏も同調し、「大停電とかになったら、マイナ保険証だったら使えませんよね。紙だから成立しているんで、便利なものっていうのは何かあったときに不便になる可能性もある」とコメントした。

 

 河野氏は1月4日、自身の「X」にこう書きこんだ。

 

《能登半島地震において被災されたすべての方々に心よりお見舞いを申し上げます。マイナンバーカードをお持ちの方は、スマートフォンからマイナポータルにログインすることで、御自身の過去の医療情報を確認し、普段飲んでいる薬の情報を避難所等で医師と共有することができます。》

 

 だが、能登半島地震発生後、全国保険医団体連合会(保団連)はHPでこう訴えている。

 

《いつ停電が解除され、通信インフラが回復するか見通しが立たない中で災害時・システム障害時、停電等の場合は明らかに保険証・お薬手帳による対応(アナログ対応)が優位です。》

 

「マイナ保険証」に一本化後、大災害に「デジタル」で対応できるのか。河野氏が言うように、マイナカードが「有事の安心につながる」とはとても思えない。

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