なぜトヨタグループで問題が続発するのか…ダイハツ、日野、豊田自動織機に続き、米国トヨタでも100万台リコールの惨状

写真:つのだよしお/アフロ

 

 12月20日に発覚したダイハツ工業の車両認証試験の不正問題。不正は1989年からおこなわれており、64車種、174件が対象となることが発表された。現在、ダイハツは生産中の全車種の出荷を停止している。

 

 ダイハツの親会社であるトヨタの中嶋裕樹副社長は、同日の記者会見で、「(トヨタへの)供給が増えたことが現場の負担になっていた」と述べており、SNSでは、トヨタにも批判の声が集まっている。

 

 

《親会社のトヨタが日野自動車やダイハツの不祥事について他人事のように語るのと、自民党が派閥の不祥事について他人事のように語るのはよく似ているなと思った》

 

《現場は上の方から追い詰められ、追い詰めてる上の方もまたいっぱいいっぱいという、誰もが何の得もせず苦しんだ末の不正というのが救いようが無いね》

 

 ここで思い出されるのが、2023年3月に発覚した、日野自動車によるエンジン燃費試験での不正だ。当時、日野はトヨタの子会社だった。同時期には、トヨタグループの本家にあたる豊田自動織機で、フォークリフト向けエンジンの不正認証が発覚。

 

 さらに、12月20日には、北米トヨタでエアバッグのセンサーに不具合が見つかり、100万台リコールとなっている。

 

 なぜトヨタグループで、こうした不正が続発するのか。

 

「トヨタが効率的にクルマを作るため改善してきた “トヨタ方式” についていけない部分があったのではないか」と話すのは、あるモータージャーナリストだ。

 

「トヨタは効率化によって収益を上げてきた会社ですし、自分たちのクルマの作り方を信じているので、それを子会社に押しつけようとした部分は、現場であったはずです。

 

 しかし、ダイハツや日野自動車には、自分たちがずっと続けてきた社内風土があり、トヨタが号令をかけたからといって、すぐに対応できるわけではありません。

 

 自分たちが今までやってきたのとは違う方法論だったり基準が出てきても、ダイハツや日野は、それをどう咀嚼したらいいのか、わからないまま来てしまった。

 

 厳しい要求に応えられない部分に関しては、ここは隠しておこう、嘘をついておこうと、ごまかさざるを得ない状況になってしまったのではないでしょうか。

 

 とはいえ、すべてにおいてトヨタがガチガチに足かせをはめたわけでもないはずで、そのせめぎ合いのなかでこうした不正問題が起きたのでしょう」

 

 ある程度は “阿吽(あうん)の呼吸” でやってきたことが、いきなりコンプライアンスを持ち込まれて白黒はっきりさせようとなると、あらゆるところで問題が起きてしまうわけだ。

 

 ダイハツは、22日から福岡県のエンジン工場の稼働を停止、来週から2024年1月末までは、国内すべての工場の生産を停止するという。トヨタの豊田章男会長は「1日も早く信頼を取り戻せるよう、親会社として全面協力する」と話しているが、事態はしばらく収束しそうにない。

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