強制退学の元学生がカンボジア「キリロム工科大学」を提訴

会見にて

 

 日本人が設立したカンボジアの大学「キリロム工科大学」で、不当に退学処分を受けたとして、元学生らが6月4日、大学運営会社や理事長らに対し、約5290万円の損害賠償を求める訴えを神戸地裁に起こした。

 

 提訴したのは19~23歳の日本人男性5人。同日、神戸市内でおこなわれた記者会見では、訴訟提起の詳細や大学の実状について、原告ら元学生の3人と代理人弁護士が説明した。

 

 

 本件の経緯については、本誌4月14日号で詳報している。

 

 キリロム工科大学は、カンボジアの首都プノンペン郊外にある全寮制の国際大学。2014年に設立され、2018年からは日本人学生の受け入れも開始した。英語を学びながら、最先端の実践的教育でIT人材を育てる方針を掲げている。

 

 訴状によると、原告らは同学に2019年4月に入学。ところが、入学直後から授業運営や提供される生活環境について、入学前の説明とはまったく異なる実態を疑問視するようになる。

 

「日本学生支援機構の定めた実務経験に満たない講師を登用し、まともな授業が受けられない。インターンシップの名目で、ハエ退治やペンキ塗りなどの肉体労働を強いられた」(原告の男性)

 

 原告らはこのような状況の改善を求めるなか、2020年2月に大学側から不当に拘束され、強制退学処分を受けた。帰国後、被害者の会を発足させている。

 

 会見で原告団代表の男性は、「本日の記者会見が、キリロム工科大学による新たな被害者の発生防止に貢献できれば幸いです」と話した。

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