地方医師残業特例「上限年2千時間」に「長すぎる」

 厚生労働省は11日、医師の働き方改革を議論する有識者検討会で、地域医療を担う医師らの残業時間の上限を「年1900~2千時間」とする制度案を示した。4月に施行される働き方改革関連法で一般労働者に定められた残業上限(休日出勤含み、年960時間)の約2倍となる水準。上限は期間を限定した特例とする方針だが、検討会では「長すぎる」との指摘も出た。
 厚労省の案によると、勤務医一般の上限は「年960時間」とする方針。調査では、病院勤務医の約1割が年間残業1920時間を超えている。地域の医療機関では医師不足が深刻化しており、一律の規制を導入すれば医療サービスの維持に支障が出る恐れがある。
 案では特例的に、地域医療に従事する医師らの残業上限「年1900~2千時間」を平成47年度末まで認める。月に換算すると約160時間となり、いわゆる「過労死ライン」(月平均80時間)の2倍。特例措置を受ける場合、終業から次の始業まで一定時間の休息を確保する「勤務間インターバル」を9時間、連続勤務を28時間までとすることを義務づける。
 この日の検討会では、労働者側の委員から「正直、長いと感じる。若い医師がこうした病院を避けることにはならないか」「短くすることを検討してほしい」などの意見が出た。ほかにも「時間外労働が減っても、医療の質が脅かされることがあってはいけない」との声も上がった。

ジャンルで探す