京アニ放火犯“戦慄の素顔”30秒間絶叫そしてハンマーで壁破壊の奇行

容疑者が寝ていた公園のベンチ

 アニメ制作会社「京都アニメーション」(京都市伏見区)のスタジオで、ガソリンをまかれたうえに放火され、34人が死亡した事件で、京都府警は発生翌日の19日、現場近くで身柄を確保した男を職業不詳の青葉真司容疑者(41)と発表した。過去のトラブル、奇行から見えてきた同容疑者の攻撃的素性とは――。

 平成以降、最悪となった放火事件。鬼畜の所業に及んだ青葉容疑者の生い立ちが見えてきた。容疑者が小学3年の時に両親が離婚。埼玉県内の中学に通っていたころ、いじめに遭ったことで転校。同県にある県立高校の定時制に通っていたが、卒業は確認されていない。1995年度から約3年間は埼玉県の非常勤職員として勤務していた。ただ、仕事は長続きせず、職を転々としていたという。

 2009年には茨城県内の郵便局への勤務を始めたが、3年後の12年に「金がなかった」とコンビニ強盗を起こし、懲役3年6月の実刑判決を受け、服役した。

 居住していた茨城・常総市の集合住宅では近所の住人が騒音トラブルを振り返る。「叫ぶ男がいたのを覚えている。突然、ギャー!と絶叫するんです。30秒くらい叫び続けるので怖かった。その男は別の棟の下の方の階に住んでいるのに声が聞こえた」

 さらにこんな奇行も。「男の隣の住人が、ハンマーのような硬いもので、壁に穴を開ける音が毎晩聞こえると管理会社に苦情を言っていた。鈍い音でダーン…、ダーンって。壁をぶち壊していて…。深夜12時にはアラーム音が鳴りやまなかったらしい」。男の部屋にあったノートパソコンも自らハンマーで粉々に破壊していたようだ。

 16年に刑務所から出所後、同容疑者は精神障害があったことから、福祉サービスが受けられるよう国が支援する“特別調整”の対象だった。更生保護施設を経て、さいたま市内の単身者向けアパートに入居したが、そこでも近所トラブルは絶えなかった。

 同じアパートに住む住人は「(犯行4日前の)14日19時か20時に今までで一番大きな音がバンバン!と、2回聞こえた。自転車などの大きな物を床に落としたような音だった」と振り返る。

 普段から聞こえていたという騒音は、決まって夜中だったという。

 住人は「ロールプレーイングゲームのような音で、15秒くらいの短い音がリピート再生されているような感じだった。騒音が深夜から朝方にかけて流れるので、昼夜逆転の生活を送っているのかなという印象だった。働いている様子は感じらなかった」という。あまりにひどい騒音に警察に通報していた住人もいたという。

 同容疑者は14日夜に起こした騒音を最後に今回の犯行に向け、アパートを出て、行動を移したとみられる。確保時の赤いTシャツ、ジーンズを着用する男が犯行数日前から京アニのスタジオ周辺で目撃されていた。

 また事件前日にはスタジオから500メートル離れた公園に“拠点”を構えた。「赤いシャツを着た太った人が、ベンチに片ヒザを立てて寝ていた。普通に寝てるだけで焦っているような感じはなかったので、ホームレスかなと。怪しいとは思った。ベンチの前には台車があって、何か分からないけど物が乗せられていた」(近隣女性)

 公園近くに住む女性は「(事件当日の)18日午前9時ごろに、ベンチのところで青いシートを広げて何かしている人がいた。なんで、こんなところでDIY(日曜大工)してるのかと思った」とまさに犯行準備をしていた異様な光景を目撃していた。

 直後の午前10時ごろに、公園近くのガソリンスタンドに移動し、ガソリン40リットル分を購入。用意していた2つの携行缶に分け、スタジオに向かい、凶行に及んだ。現場にはハンマーと包丁数本も見つかっており、放火が失敗した際にはこれらの凶器を使用し、殺りく行為に及ぼうとした可能性もある。

 公園ではガソリン携行缶が入っていたとみられる空箱2つや着火剤、多目的ライターの箱などが警察に押収された。公衆トイレの男性用便器の中には、なぜかスズメの死骸が浮かんでいた。いつ捨てられたのか、同容疑者との関連は不明だが、タイミングがタイミングだけになんとも不気味だ。

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