安倍首相“三度目の正直”増税の見返り策 プレミアム商品券構想に批判噴出

批判が噴出している安倍首相(中=ロイター)

 安倍晋三首相が「三度目の正直」と明言した来年10月の消費税率10%への増税に備えて検討中の「プレミアム付き商品券」発行に、批判の声が上がっている。

 プレミアム商品券は、額面2万5000円分を2万円で購入できる仕組み。政府が差額分の5000円を負担する仕組みが検討されている。

 自民党議員は「安倍首相は2度の消費税(増税の)先送りをした。野党は『来年の参院選の直前に再び延期する方針だろう』と批判する。だが、本人は“三度目の正直”とかたくなな姿勢を示した。プレ商品券が購入できるのは、所得が低い世帯に限定する方向で調整中だ。バラマキでは決してない。増税した分は子育てや教育費などの財源として使われる」と話す。

 政府は4年前に消費税率を5%から8%に引き上げた時、消費の落ち込みを食い止めるため、翌年にプレミアム商品券を発行した。その中身は、国が地方に配る交付金を元手にして平均23%の上乗せ分をつけ、各地で商品券や旅行券を発行し、9511億円分が使われた。

 プレミアム商品券発行の効果に関しては、昨年内閣府が行った商品券の利用者アンケートの推計によると「商品券があったから消費した」という金額は3391億円。ここから国が配った交付金2372億円を差し引いた1019億円が「実質的な消費を押し上げた」(政府関係者)としている。

 立憲民主党の国会議員は「プレ商品券の発行は投じられた予算の4割程度の効果しか出ませんでした。消費税増税そのものを延期すべき。プレ商品券の発行は、安倍内閣のあしきパフォーマンスです。前回、消費税が上がって消費税収が増えたのに、法人税を下げた。増税よりも大企業の内部留保への課税を優先するべきです」と批判した。

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