新観光拠点へ「アティック」オープン サウナやドッグラン併設 京都

アティックに入る店舗を説明するスタッフ=舞鶴市北吸で2024年9月13日午前11時半、塩田敏夫撮影

アティックに入る店舗を説明するスタッフ=舞鶴市北吸で2024年9月13日午前11時半、塩田敏夫撮影

 京都府舞鶴市北吸にあった市立老人福祉センター「文庫山学園」の跡地に14日、複合商業施設「アティック」がオープンした。運営するアパレルのセレクト販売会社「ウッディーハウス」(本部・舞鶴市)が13日、内覧会を開いた。舞鶴の新たな観光拠点として、年間売り上げは最低2億円以上を目指すという。【塩田敏夫】

 文庫山学園は赤れんがパークと隣接する舞鶴湾を一望できる高台に1980年に開園。舞台のある99畳の大広間、バドミントンができる体育館、図書室、浴室があり、ダンスや絵画など20以上のサークル活動が盛んに行われてきた。市出身の実業家、河守浩さんの多額の寄付による基金の運用益で運営費の大半を賄い、利用料は入浴を含めて無料だった。

 市は多世代交流施設「まなびあむ」に機能を移すとして21年5月に閉館としたが、多くの高齢者がこれに反対して署名活動を展開した経緯がある。

 ウッディーハウスの志摩幹一郎社長(53)によると、「アティック」は「屋根裏部屋」と「時を刻む」という二つの英語を組み合わせた造語。赤れんがパーク近くの急な坂道を登ると、舞鶴湾の絶景が開けてくる絶好のロケーションを生かした施設で、特別な時間を味わってほしいとの願いを込めたという。

 文庫山学園の建物を同社が改修した。敷地面積は5975平方メートル、建物は1940平方メートル。アパレルやアウトドアショップをはじめ、土産店、カフェ、サウナ、ドッグラン、展望台などを併設した。京阪神を中心にした集客を目指す。

 志摩社長によると、同社は赤れんがパーク官民連携型賑わい拠点創出事業に取り組んでおり、アティックの展開はその一環。「アティックでしか体験できないサービスを提供し、新たな観光スポットにしたい」と話した。

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