自生植物クロモジで地域おこし 協力隊員が商品開発 千葉・市原

オーガニッククロモジティーとクロモジアロマスプレーを開発した掘さん=千葉県市原市で2021年12月7日、浅見茂晴撮影

オーガニッククロモジティーとクロモジアロマスプレーを開発した掘さん=千葉県市原市で2021年12月7日、浅見茂晴撮影

 千葉県市原市の地域おこし協力隊員として市南部に暮らす掘恵宮琳(えみい)さん(41)が、地元に自生する植物のクロモジを使った、香りを楽しむアロマスプレーと、お茶を開発し、「YA―SOUJU~野奏樹(やそうじゅ)~」のブランド名で販売を始めた。【浅見茂晴】

 掘さんは市川市生まれ。協力隊に採用後、2019年7月に東京都内から養老渓谷に移住した。クロモジはクスノキ科の落葉低木で、君津市の「雨情楊枝(ようじ)」など高級ようじの材料として知られる。枝葉から「リナロール」という心が落ち着く香りがするのが特徴だ。リナロールはアロマテラピーでも人気で、「和製ハーブ」として注目されている。

 協力隊員として赴任後、近所のお年寄りが食事や農作業、山仕事で休憩の際、クロモジ茶を飲んでいると知り、試飲したところ味もよく、アロマテラピーに応用できると考えた。クロモジは成木でも幹の断面が500円硬貨ほどの太さで、高さも2メートル前後と簡単に採取できるという。

 掘さんは20年11月ごろ、開発に着手。近所のお年寄りの意見も聞きながら試行錯誤を重ね、21年5月に幹と枝から作ったティーバッグ「オーガニッククロモジティー」を完成させた。同年11月には、手摘みした葉や実を使った「クロモジアロマスプレー」を発表。里山の再生にもつなげたいと、ブランド名は、野生や自然が奏でる美しさという意味を込め「野奏樹」と命名した。両商品ともオンラインで販売している。

 ヨガ教室、耕作放棄地での小学生の農業体験も企画するなどし、地域にかかわってきた掘さんは「養老渓谷は温泉の黒湯やクロモジ、炭など『黒』に関係するものが多い。『ブラックアロマ』プロダクトとして発展させていきたい」と意気込んでいる。

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