新型コロナ 10都府県に緊急事態宣言

宣言解除要請「妥当」「複雑」 関西3府県、歓迎と不安が交錯

たくさんの人が行き交う道頓堀周辺=大阪市中央区で2021年2月23日午後4時41分、猪飼健史撮影

たくさんの人が行き交う道頓堀周辺=大阪市中央区で2021年2月23日午後4時41分、猪飼健史撮影

 大阪、京都、兵庫の3府県が2月末での緊急事態宣言解除を政府に要請した23日、大阪・ミナミの道頓堀では、解除要請を歓迎する声が上がる一方、新型コロナウイルスの感染拡大の「リバウンド」を恐れ、困惑する意見も聞かれた。

 兵庫県加西市の加藤悠人さん(48)は、衣料品を買いに中学生の長男と訪れた。運送会社に勤めており、コロナ禍で配達依頼が増えて人と接する機会が多くなり、感染リスクへの不安もあるが、「感染者数も減少の一途をたどっており、これから暖かくなるので解除は妥当なのではないか」と話した。大阪市西区から散歩で訪れた会社員の男性(54)は解除要請を「賢明な判断だ」と評価。仕事で付き合いのある大手飲食店からは「援助が薄い」との声を聞くといい、「一刻も早く通常の経済状態に戻してほしい」と語った。

 一方で、慎重な意見も相次いだ。すし店を営む男性(71)は、これまでの行政による時短要請に「何度も振り回された」。売り上げは昨年同時期と比べて8割減り、人出の復活を待ち望むが、「ここでまた感染がぶり返したら、目も当てられない。解除してほしい気持ちと、早かったのではという思いで、複雑な感情だ」とため息をついた。買い物に訪れた堺市の高校教師の男性(41)は宣言解除で「生徒と会う機会が増えるので、個人的にはうれしい」としつつ、「昨年は4月から感染者が目立った。まだ、気温も低い。解除は先送りにすべきだ」と話した。【隈元悠太】

京阪神の人手は1月中旬から増加

 ソフトバンクの子会社「アグープ」がスマートフォンの位置情報を基に推計したデータによると、京阪神の主要駅周辺の人出は、1月中旬以降、おおむね増加傾向がみられる。

 毎日新聞が大阪メトロ梅田駅(大阪市北区)▽同なんば駅(同中央区)▽JR三ノ宮駅(神戸市中央区)▽阪急京都河原町駅(京都市下京区)――の周辺4地点について分析。日曜だった2月21日午後3時台の人出を1週間前の14日と比べると、4地点とも1割増だった。特に、梅田、なんば両駅では午後9時台は2割ほど増えていた。

 21日の人出を緊急事態宣言の再発令直前の日曜(1月10日)と比べると、4地点とも午後3時台は1~2割増えていた。一方、午後9時台は2~3割減少していた。飲食店の営業時間短縮の影響とみられる。【高瀬浩平】

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