埼玉の高1女子トラック事故死3年 同級生ら「忘れない」 命日前に墓参り

児玉由惟さんの墓前で手を合わせる八潮南高校の元野球部員ら=東京都足立区で2020年10月18日午前11時2分、中川友希撮影

児玉由惟さんの墓前で手を合わせる八潮南高校の元野球部員ら=東京都足立区で2020年10月18日午前11時2分、中川友希撮影

 埼玉県八潮市の市道で2017年、高校1年の児玉由惟(ゆい)さん(当時16歳)がトラックにはねられて死亡した事故から19日で3年。事故を巡っては19年12月、トラック運転手が罰金80万円の略式命令を受けた。刑事事件終結から初めての命日を前に、児玉さんがマネジャーをしていた八潮南高校野球部の同級生5人が18日、「事故を忘れない」との思いで児玉さんの墓参りをした。【中川友希】

 同級生らは、命日などに児玉さんの墓や事故現場で手を合わせてきた。この日は東京都足立区の墓前で児玉さんが好きだったというガーベラなどの花を供え、墓石を掃除して線香を上げ、手を合わせた。「また来るね」「見守っていてください」。それぞれ心の中でそう話しかけたという。

 事故は17年10月19日午前6時50分ごろ発生。雨の中、自転車で登校していた児玉さんは転倒後に同じ方向に進行中のトラックにはねられて亡くなった。さいたま地検越谷支部は18年12月、運転手の男性を不起訴としたが、遺族は19年3月、検察審査会に審査を申し立てた。

 検察は審査が継続中の同12月、トラック側が自転車を追い抜き終わる前に幅寄せし、転倒した児玉さんをはねたとして、運転手を自動車運転処罰法違反(過失致死)で一転して略式起訴。運転手には罰金80万円の略式命令が下された。

 会社員の松村太一さん(18)は、事故後に初めて、児玉さんが選手名などを呼ぶ試合の場内アナウンスを自宅で練習していたと知った。「自分から活発に動いて、陰でも努力してくれていた」と感じた。配達の仕事でバイクを運転する中、特に風雨の日は事故を思い出して注意している。

 団体職員の平石晟也(せいや)さん(19)は仕事で嫌なことがあった時や自分が情けないと感じた時、児玉さんを思い出し「自分は生きているからこそ頑張ろう」と感じるという。「『(部活で)サポートしてくれてありがとう』と、お礼の気持ちを継続して伝えていきたい」と話した。

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