HPVワクチン:健康被害者、診療体制の充実訴え

HPVワクチン接種後の健康被害を訴える酒井七海さん(左)ら=東京都千代田区の厚生労働省内で2018年6月14日、熊谷豪撮影

 子宮頸(けい)がんなどを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの積極的な接種呼びかけが中止されて5年となった14日、接種後の健康被害を訴えて国や製薬会社に損害賠償を求めている原告団らが、東京都内で記者会見した。運動障害や体の痛みは続いており「元の体に戻してほしい」と診療体制の充実を求めた。

 原告団代表の酒井七海さん(23)=埼玉県ふじみ野市=は手足が思うように動かせない。車いすにも座れず、寝たきり状態だった時期もあり、「治療法を確立してほしい」と改めて訴えた。

 弁護団によると、原告123人全員に今も健康被害が続く。だが、詐病扱いする医師もおり、鹿児島市の国指定病院で定期的に入院治療を受ける酒井さんのように、信頼できる医師に診てもらうため遠方に通う人も多いという。

 今も手足の震えに苦しみ、高校卒業後は週2回のアルバイトをしている望月瑠菜(るな)さん(19)=山梨県身延町=も原告の一人。「周りの友人は就職や進学をし、置いていかれたようで悲しい。同じ思いをする子が出ないようにしてほしい」と訴えた。【熊谷豪】

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