水俣病:「救済終了」チッソ社長が発言撤回、謝罪

チッソ株式会社=熊本県水俣市で、笠井光俊撮影

 水俣病の原因企業チッソは18日、後藤舜吉社長が今年の水俣病慰霊式後に述べた「(水俣病被害者の)救済は終わっている」との発言について「不安と不快の念を与えてしまい、深くおわびします」と後藤氏名の文書で謝罪し、発言を撤回した。被害者側は「発言は本音」と非難した。

 チッソ水俣本部(熊本県水俣市)で、発言の撤回や辞任を求めていた「水俣病被害者・支援者連絡会」のメンバーに手渡した。文書で後藤氏は「水俣病被害者救済特別措置法(特措法)の判定が終了し一時金の支払いに一定の区切りがついているとの趣旨だったが、言葉足らずだった」と釈明。「新たな補償責任発生の可能性は承知している」とした。進退については同社幹部が「責任を全うするため社長を継続する」と述べた。

 同社は環境省から「救済終了は環境省が判断するもので、現時点で救済終了とは言い難い」と指導されたのを受け文書をまとめた。

 連絡会は後藤氏が会長だった2010年1月にも社内報で「(特措法に基づくチッソ分社化で)水俣病の桎梏(しっこく)(手かせ足かせ)から解放される」と述べていることなどから「批判が出たので撤回しただけだ」と批判した。【笠井光俊】

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