インフル新対策術、紅茶を「ティーバッグ×100度のお湯」で

例年よりも猛威を振るいそうな今季のインフルエンザ。手洗いや外出時のマスクは習慣づけたいところだが、新しい“対策術”のカギを握るのは紅茶が持つ「ある成分」なのだ!

「紅茶には、『紅茶ポリフェノール』のひとつ『テアフラビン』が含まれています。このテアフラビンがインフルエンザウイルスを無力化、つまり細胞への感染を阻止する能力を持つことが判明したのです」

紅茶が持つ効果について、こう語るのは日本紅茶協会・専務理事の米川榮さん。’18年、株式会社バイオメディカル研究所の特別研究員・中山幹男医学博士が行った実験では、シャーレにイヌの腎臓細胞を培養し、インフルエンザウイルスを感染させた。そこに、ティーバッグ1袋を熱湯150ミリリットルで1分間抽出した紅茶を浸したところ、「わずか15秒で99.9%のウイルスを無力化できた」のだという。

「ウイルスは、表面にある『スパイク』という突起物を駆使して、鼻や口の粘膜に侵入、細胞に吸着します。紅茶ポリフェノールは、このスパイクにくっつくことで、ウイルスが細胞に吸着する能力をほぼ100%奪うことができます。同実験では緑茶やしょうが湯、ビタミンC飲料よりも、紅茶のほうがはるかに高い感染阻止率を持つということもわかっています」

さらにこの紅茶ポリフェノール、A型、B型、新型など、あらゆる型のインフルエンザウイルスに同様の効果をもたらしたという。米川さんは、“紅茶が直接体に予防効果をもたらすわけではない”としながらも、こう続ける。

「ウイルスに直接働きかけるので、インフルエンザ患者が紅茶を飲むことで、その人から集団への感染を防止する効果も期待できるでしょう。もっとも、紅茶ポリフェノールがウイルスにその効果を発揮するのには、その“飲み方”も影響するのですが……」

ストレートやミルクなど、紅茶ひとつとっても飲み方はさまざまだが、インフルエンザウイルスにもっとも効果的な飲み方はなんなのだろうか。

「あまり効果が期待できない飲み方は、ミルクティーです。これは、牛乳に含まれるタンパク質が紅茶ポリフェノールを取り込んでしまうため、紅茶ポリフェノール本来が持つ感染阻止の働きをしなくなってしまうからです。やはり、効果的なのはストレートティー。ティーバッグで入れるときは、100度まで熱したお湯で入れましょう。80度を下回るお湯で入れてしまうと、紅茶ポリフェノールが生まれにくくなってしまいます」

市販されている一般的なティーバッグ(2グラム)を、沸騰したお湯150ミリリットルに入れ1〜2分抽出した場合、1杯に含まれる紅茶ポリフェノールはおよそ150ミリグラムほどだ。

「ティーバッグで入れた場合、紅茶ポリフェノール含有量は、ペットボトルの紅茶飲料の場合を大きく上回ることがほとんどなんです」

そう話すのは、環境ジャーナリストの村田佳壽子さん。とある飲料会社Aから発売されているペットボトル紅茶飲料(600ミリリットル)の成分表を見てみると、〈100ミリリットル当たり、紅茶ポリフェノール42ミリグラム〉と書かれており、ティーバッグで入れた場合の半分以下しか含まれていないことがわかる。ペットボトルで飲むよりは、しっかりと自分で入れたほうが効果が見込めそうだ。

村田さんが“最強の組み合わせ”と推奨するのは、レモンティー。

「レモンを紅茶に入れても、紅茶ポリフェノールが持つ感染阻止能力を阻害することはありません。レモンに含まれるビタミンCは、免疫を高める効果もありますから、ウイルス撃退において相乗効果が期待できます」

大流行が懸念される冬はもう間近。手洗い、マスクに加えて、「1杯の紅茶」をインフルエンザ対策として習慣づけてみよう。

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