【いまさら聞けない】「気象予報士」って誰でもなれるの? “疑問”を聞いてみた

気象予報士になるには?

気象予報士になるには?

 私たちにとって、なじみのある職業の一つが気象予報士です。ニュース番組では、気象予報士が天気予報を解説しているのをよく見掛けます。ところで、気象予報士になるには、どうしたらよいのでしょうか。副業として、気象予報士の業務を行うことは可能なのでしょうか。気象予報士のきりたんさんに教えていただきました。

「気象業務法」に違反すると受験不可

Q.そもそも、気象予報士になるには、どうしたらよいのでしょうか。誰でもなれるものなのでしょうか。

きりたんさん「気象予報士試験に合格すれば、誰でも気象予報士になることができます。試験には学歴や年齢などの条件が定められていないため、極端なことをいうと、小学生から年輩の人までさまざまな世代の人が受験可能です。

ただ、『気象業務法』という法律に違反した人は例外で、この場合、試験を受験できないほか、すでに資格を保持している場合ははく奪されてしまいます。該当する人は滅多にいないでしょう」

Q.気象予報士試験は何度でも受験できるのでしょうか。

きりたんさん「はい、受験回数などの上限はなく、落ちても何度でも受けられます。私の場合は、5回落ちて6回目にようやく合格という過去があります。ただし、1回受験するごとに1万円を超える受験料がかかります。しっかり準備して挑みたい人は、1年ほどじっくり知識を習得されてから受験した方が良いかと思います」

Q.副業として、気象予報士の業務を行うことは可能なのでしょうか。

きりたんさん「気象予報士としての業務は民間企業に所属して行うケースがほとんどですが、個人として行うこともできます。ただし、ケースとしては企業に所属している人よりもかなり少ないと思いますね。

企業に所属することでその企業が保持している過去のデータなどを参照することができますが、個人で活動する場合は気象予報をするための解析資料を自分で購入する必要があるため、なかなか障壁は高いかもしれません。

旅行先や道中の情報をピンポイントに詳しく知りたい人向けの予報や、一般に提供されている気象要素ではない予報を知りたい人向けの予報など、ニッチな分野で予報を提供しているケースもあるようです」

* * *

 気象予報士試験は受験資格こそないものの、その合格率はわずか5%ほどだといいます。そうした難関試験をくぐりぬけて活動されている皆さんが予測する情報から、私たちが日頃、情報番組やアプリなどでチェックしている天気予報ができ上がっているんですね。

オトナンサー編集部

ジャンルで探す