【美容院】シャンプー中に「かゆいところはないですか」と尋ねるのはなぜ? 美容師に聞いてみたら“明確な理由”があった

「かゆいところはありませんか」の理由って?

「かゆいところはありませんか」の理由って?

 美容院でシャンプーをしてもらっているとき、美容師から「かゆいところはありませんか」と尋ねられたことがある人はきっと多いと思いますが、「どうしてこの質問をするの?」と疑問に思ったことはありませんか。シャンプー中に「かゆいところ」の有無を聞くのはなぜなのか、美容師の原木佳祐さんに、その理由を教えていただきました。

ないときは「ありません」でOK

Q.美容院でシャンプーをしているとき、「かゆいところはありませんか」と聞くのはなぜですか。

原木さん「実は、日本人が髪を頻繁に洗うようになったのは、昭和になってからなのです。その当時でも週に1回、多くて2回程度だったといわれています。美容院や理容室に来たお客さんが髪を洗っていなかったことも多かったため、シャンプーの施術がお店のメニューとして定着していく中で、徐々に声かけとして広まっていったのが始まりなのです。

現在では、単純にコミュニケーションとして会話をするきっかけであったり、シャンプーが肌に合わないものではないかどうか確認したり……といった意図で質問することもあります」

Q.かゆいところが「ある」ときにうまく伝える方法を教えてください。

原木さん「生え際や頭頂部(頭のてっぺん)、後頭部、耳の周りなど、具体的に場所を言っていただけるとありがたいです。また、施術を始める前に、頭皮に外傷などがないかは事前にこちらでも確認しますが、何か気になることがあれば遠慮なく事前にお伝えくださいね」

Q.かゆいところが「ない」場合は、「ありません」とだけ伝えればよいのでしょうか。

原木さん「はい。『大丈夫です』『ありません』などと言っていただいて構いません。声を出すのが難しい方や恥ずかしい方は、軽くうなずいていただくだけでも問題ありません。

実際のところ、『この場所がかゆいです』と申告されるお客さんはあまりいらっしゃらないですね。高齢のお客さまの場合、たまに申告してくださる方がいらっしゃるかな、という感じです」

* * *

 洗髪の事情が今とは全く異なっていた時代背景が、「かゆいところはありませんか」というおなじみの声かけにつながっていたのですね。洗い残しがないかどうか、シャンプーの刺激がないかどうかという確認の意味で声かけをすることもあるそうなので、もしシャンプー中に違和感を覚えたら、遠慮なく伝えるようにしましょう。

オトナンサー編集部

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