湯たんぽで全治2カ月…冬の「低温やけど」どう防ぐ? 温水洗浄便座で事故も

湯たんぽの使用時は「低温やけど」に要注意

湯たんぽの使用時は「低温やけど」に要注意

 就寝時に布団の中を温かくするために、湯たんぽや電気あんかが使われることがあります。そんな中、こうした製品を体に長時間接触させたまま寝てしまうと「低温やけど」を負う恐れがあるとして、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が公式サイトで注意を呼び掛けています。

皮膚感覚が弱い高齢者の事故に要注意

 NITEによると、これまでに「電気あんか」「湯たんぽ」「温水洗浄便座」「電気毛布」「使い捨てカイロ」「携帯電話(スマホ)」といった製品の使用時に低温やけどを負った事故が報告されているとのことです。

 特に電気あんかや湯たんぽについては、使用時に足に低温やけどを負い、植皮手術が必要になるなどして、全治2カ月以上と診断された事故が報告されています。温水洗浄便座については、長時間座っていたことが原因で、太もも裏などに低温やけどを負った事故が発生しているということです。

 NITEは、低温やけどによる事故を防ぐために、次のような対策が重要だとアドバイスしています。

【事故を防ぐポイント】
・同じ部位を長時間温めない。違和感があったり、熱いと感じたりしたら直ちに使用を中止すること。

・湯たんぽや電気あんかを、厚手のタオルや専用のカバーなどで包んでも低温やけどを負うことがある。就寝前に布団の中に入れ、温まった時点で使用をやめること。
⇒温まったら湯たんぽを布団から出し、電気あんかはスイッチを切ること。

・使い捨て式の一般用カイロや靴・靴下用カイロは、目的以外の部位に使用しない。

・温水洗浄便座に長時間着座しないこと。80歳以上の高齢者など、皮膚感覚が弱くなった人が、温度調節「高」の状態で便座に長時間触れると、低温やけどを負う恐れがある。
⇒温水洗浄便座を使用するときは、便座の温度調節を「低」にするか、使用直前まで温めて、使用中は「切」にするようにすること。

・携帯電話を枕元や寝具の中に置いて就寝しない。

・取扱説明書をよく読み、製品を正しく使用すること。

 なお、温水洗浄便座に関する低温やけどの事故は、病院や施設でも発生していると指摘。家族を介助する際は、「温度調節を確認する」「(家族が)普段より使用に時間がかかっている」などに気を配るよう求めています。

オトナンサー編集部

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