走らなかったりドット絵になったり 電車あるある“並走忍者”がほんわか和む同人マンガに

つぶらな瞳の忍者さんが華麗に飛躍……!?

 がたんごとんと揺れる電車の窓から外に目を移せば、抜けるような青空だったり、しとしと雨にぬれてつやつやした紅葉だったり……、晩秋の車窓は色鮮やかなあれこれが楽しみですね。とはいえ、毎日おなじ通勤、通学の道では飽きてしまいそう? そんなときには彼らが登場です。今回ご紹介するのは『電車窓忍者絵巻』です。

【画像】『電車窓忍者絵巻』の中身(5枚)

●今回紹介する同人誌

『電車窓忍者絵巻』

A5 20ページ 表紙1色刷り・本文モノクロ

作者:ボル9

●電車に並走する忍者の妄想が日常のささやかな楽しみに……しかし彼は走らなかった!

 車窓から外を眺めるとき、家の屋根や、景色の中に、妄想の忍者を走らせるってやったことありますか? ねとらぼさんでも2018年7月に記事になっていました。

 こちらのマンガは、友人から「電車に並走する忍者を妄想して楽しんでいる」ことを教えられた男子学生さんが、がんばって忍者を妄想するところからスタート! しかし、いままでそんなことを考えたこともなかったせいか、生み出された忍者はちっとも走らず、ただホームに突っ立って、やがて見えなくなってしまったのです……。

●走らないでお茶を飲む、マキビシをまく、畑を耕す。走らない忍者がついに走るときとは!?

 友人の忍者は「忍びの里で修業したマスター忍者」とのことで、電車に並走しつつ目の前にあるものは全て切り捨てる凄腕の持ち主。しかし妄想歴ほやほやの忍者は、やってきたと思ったら準備体操だけでまたもやホームに残され、さらにはホームの椅子で持参した水筒からほかほかのお茶を飲んでリラックスしだす始末……。並走忍者としてはまったくのイレギュラーさですが、このマイペース忍者さんと男子学生さんのボケと突っ込みがなんともほのぼのかわいいんです。シンプルで見やすい線画の四コマ形式の中で、全力で突っ込む男子学生さんの勢いと、頭が大きくてデフォルメされたまんまるちょこんとした忍者さんの組み合わせがキュートで和みます。

 走らない忍者さんに業を煮やした男子学生さんは、別の忍者を妄想してみますが、マキビシをまくことでいっぱいいっぱいになったり、沿線の畑を満足そうに耕したり……どの子もわが道をゆく忍者さんが、それぞれちょっとずつ外見が違う、個性ある子たちなのもポイントですね。

 そんな走らない忍者さんたちを生み出してきた男子高校生さんの目に飛び込んできた、「犬が線路に入ってしまった」という危機的状況。そのとき忍者は!? というのがご本のクライマックス。ほんわかだけど盛り上がってきた……!

●日常の光景のちょっとしたアレンジのアイデアとバリエーションがかわいい! を呼ぶ

 表紙込み20ページのコピー本の中には、いろいろな忍者さんが登場し、走らない忍者さんも、さまざまなアクションを起こします。そしてそのどれもが、「車窓から見れそう」な日常の一場面ばかり。なのに、空想の忍者さんが絡むとそれは、わちゃわちゃしたかわいらしくって、くすっと笑える世界に早変わり。流れる車窓の風景のほんのちょっとの光景を、やさしく集めたような作者さんのふんわり温かい目線を感じます。コピー本の表紙がくり抜いてあり、“窓”が開けられているのも技ありです。

 秋の行楽のおでかけにも、変わらない毎日のお供にも。忍者さんと一緒にお出かけしたくなるかもですね。

●サークル情報

サークル名:ダンボールバコ

Twitter:@tigris1900km

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