コネタ

高須院長と人気漫画家が事実婚を選んだ理由

「YES高須クリニック!」で有名な高須克弥院長(右)と『毎日かあさん』で知られる人気漫画家の西原理恵子さん夫婦の実状とは?

毎週月曜夜7時から放送中の「結婚したら人生劇変!〇〇の妻たち」(TBSテレビ系)。人気番組「プロ野球戦力外通告」「プロ野球選手の妻たち」を手掛けるスタッフが、夫を支える妻の姿を通して、夫婦の愛と葛藤に迫るドキュメンタリーだ。

東京・吉祥寺、地下1階、地上2階の大豪邸。敷地面積、実に475平方メートル。2階に上がると、外光が降り注ぐガラス張りの廊下。その先には36畳もの広さを持つ仕事部屋がある。他にも30畳のリビングや、イタリア製の高級ソファーが置かれた25畳の応接室など、その間取りはなんと10LDK。そんな大豪邸で黙々と仕事に打ち込むのは……漫画家の西原理恵子さん。52歳。

自身の子育てを描いた代表作『毎日かあさん』は累計240万部の大ヒット! 小泉今日子さん主演で、映画化までされた。デビューから30年。今なお、月30本もの締め切りに追われる、売れっ子漫画家。そんな西原さんは今、自身の夫婦生活を題材に描いた漫画を連載している。それが『ダーリンは71歳』。

互いにパートナーに先立たれた熟年再婚夫婦

そのダーリンとは、高須クリニック院長・高須克弥さん。「YES高須クリニック!」のキャッチフレーズで知られる有名人だ。超売れっ子漫画家と、美容整形外科界の風雲児。年の差20歳、ビッグネーム同士のこの夫婦。実は、互いにパートナーに先立たれた、熟年再婚夫婦なのである。

今なお月30本の締め切りに追われる西原さん

世間では、「西原さんは高須院長の財産目当てに結婚した?」なんていう声もチラホラ……。しかし、その生活に密着すると想像とはチョット様子が違っていた。

お昼の食卓にいたのは、同居している西原さんのお母さんと、前の夫との間に生まれた18歳の長男。夫・高須院長の姿が見当たらない。

「前に1回だけ来たかな。おばあちゃんがぎっくり腰になって寝込んでたら、来てパッと診て『安静にしてたらすぐに治りますからね』って、スッと帰っていった」(西原さん)

そう、この夫婦、実は一緒に暮らしていない。この豪邸を建てたのも

「私です。1から10まで全部、私の稼ぎで建てました。30年漫画を描き続けて建てました」(西原さん)

なんと、高須院長からおカネは1円ももらっていないという。一緒に住まず、家計も別々……いったいどんな夫婦生活なのか?

高級ディナーを楽しむ2人。TBSテレビ「結婚したら人生激変!○○の妻たち」次回は6月19日(月)よる7時から放送です

この日は夫の高須院長とデート。2人が合流したのは、都内の高級レストラン。妻がいつも飲むのはシャンパン、お酒を一滴も飲めない夫はウーロン茶で乾杯をする。

実は、高須院長の生活の拠点は愛知県。普段は250坪の土地に建つ、17LDKの豪邸に暮らし、毎週3日間、仕事も兼ねて東京に滞在。その時だけ、2人は夫婦の時間を過ごすのだという。この日いただくのは500グラムで5万円の超高級和牛ステーキ。すると……

「おしょうゆ付けすぎだって。そんなに付けたらダメだよ。辛い」(西原さん)

せっかちで豪華すぎるデート

妻にしかられる夫。それでも、夫は何かに追い立てられるように、次々と肉を口に運び、野菜にはいっさい手をつけず、わずか3分でフィニッシュ! 実は高須院長、かなりのせっかちで、妻の漫画にも、その様子がつづられている。

たとえば、

「山のてっぺんでデートしよう」と誘われ、妻はハイキングするものと思っていたら……へリコプターに乗り、わずか10分で山頂へ。あっという間に山登りデート終了!

「君を乗せたい船がある」と誘われ、行ってみたら……アメリカ海軍の航空母艦、ロナルド・レーガン!

夫が仕掛ける、奇想天外なせっかちデートに、妻は……

「うれしいんですけど、行ったら1分で目的を遂行して、そのまま帰るんです。デートの帰りはいつも……ぶんむくれてますね」(西原さん)

なんともチグハグなご夫婦が食事を終えて向かったのは、夫が東京の住まいにしている高級ホテル。夫は、部屋に着くとすぐさまベッドで横に……せっせと服を脱がしてあげる妻の様子は、まるで介護のようにも見えるが……

「放っておくと、このまま寝ちゃうの」(西原さん)

世間の夫婦とはちょっと違う生活を送る

と、なんだか楽しそう……。夫がベッドに落ち着くと、一安心した妻は、一緒に横になる……のではなく、いそいそと別室へ。売れっ子漫画家の宿命!? こんな日でも休むことはできない。漫画の仕事を始めると……「克ちゃ~ん! できたよ原稿」と。仕上げた原画を、真っ先に夫に見てもらう。

「面白い?」(西原さん)

「面白い!!!! 最高!!!!」(高須院長)

世間の夫婦のカタチとは、ちょっと違うが、2人きりの時間を満喫しているようだ。そんな2人には隠された秘密があった。実は……

「籍を入れてなくて、まったくこれから先も入れる気はなくて事実婚という形ですね」(西原さん)

籍を入れない「事実婚夫婦」。

「ずっとそばにいたい」(西原さん)

「他の夫婦よりも、僕たちはお互いを理解し合っている」(高須院長)

お互いのキズナをそう語る2人。いったいなぜ、このような夫婦の形が生まれたのか。

夫婦の形は過去の悲しい体験によりつくられていた

2人が知り合ったのは2002年。この時、西原さんには、戦場カメラマンの夫と2人の子どもがいた。だが、その家庭には、ある大きな問題が。それは……アルコール依存症の夫による家庭内暴力だ。

興味深い友人が大事な相手に変わったワケは?

「私にだけ向かってきてたんですけど、その光景を子どもが見て、覚えてしまうようになるんだったら、もう駄目だなと思って……」(西原さん)

程なくして西原さんは、離婚。当時の西原さんにとって高須院長は、自らを実験台に整形手術を繰り返すなど、「漫画のネタ」になる、興味深い友達にすぎなかったが、その意識が変化したキッカケは、離婚から3年後の衝撃的な出来事にあった。

ある日、別れた夫が、西原さんの前に姿を現した。元夫から寄せられたのは、思いもよらぬ言葉だった。

「もう一度だけ、お前たちと一緒に暮らしたいんだ」(元夫)

実はこの時、元夫の体はがんに侵され、余命いくばくもない状況。

「俺、もうお酒一滴も飲んでないから」。アルコール依存症を克服したという元夫は、最後の時をかつての家族と過ごすことを望んだ。

とはいえ、西原さんにとっては、決して消えることのないトラウマ。元夫の申し出を受け入れるべきか、一人悩み続けた西原さんは、すがる思いで高須院長に相談した。すると、高須院長からは意外な答えが。「帰ってきていいよと言ってあげなさい」(高須院長)

高須院長の言葉で西原さんは救われた

「『子どもたちの将来のためにも、お父さんの良いところを見せてあげなければいけない。憎しみの中で、悲しみの中で彼を死なせてはいけない』と言ってくれましたね」(西原さん)

子どもたちには、父親との良い思い出を……高須院長のアドバイスを受け、西原さんは元夫を受け入れることを決断。家族はおよそ半年の間、幸せな時を過ごし、夫はこの世を去った。

「元夫は、私が結婚した時の、とっても楽しいすてきな彼だったんです。子どもたちが笑ってて、一緒にお風呂に入って、一緒にお買い物して、半年でしたけど、“理想の家族”が送れましたね」(西原さん)

この出来事は、西原さんにとって、“興味深い友人”でしかなかった高須院長への印象を、劇的に変化させた。

「尊敬できる方だなって非常に思いました。彼は人としてすばらしい方です」(西原さん)

そして西原さんが元夫を失ってから3年後……、今度は、高須院長が最愛の妻と母を立て続けに失った。

「何もかも同時にポコポコ来られると、立ち直れなくなりますよ」(高須院長)

高須院長は妻と母を立て続けに失っていた

互いの窮地を支え合った2人は、2012年に交際をスタート! 週に3日だけ、2人の時を過ごす、別居婚夫婦となった。

「今日あったことをしゃべる。ただしゃべって、くだらない事を言うだけが、すごい幸せでうれしいですね」(西原さん)

ちなみに、それぞれの子どもたちは、2人の関係を、どう思っているのか?

高須院長の次男、医師である久弥さんは……

「うさんくさい漫画家がおカネ目当てに近づいたと、最初は思ったけど、ちゃんとした漫画家の先生だったので安心しました。このまま独居老人となって寂しい生活を送るという事が考えられたので、それを考えると、パートナーが見つかってよかったなっていうのはあります」(久弥さん)

一方、大学生になった西原さんのご長男は

「幸せそうだしいいかなって」(長男)

子どもたちは、2人の関係に賛成している様子。では、高須院長と西原さんに籍を入れるという選択肢はなかったのか?

「必要がない。わずらわしいものしかないし。私には私の人生があるし、私も自分の子どもと一緒に歳を取りたいですから」(西原さん)

「僕たちは心のつながりのほうが重要だと思ってるんで形式にこだわらないだけです」(高須院長)

形式にこだわらない高須院長が遺言状を残すワケ

2人の気持ちは一致し、固い絆で結ばれていた。形式にこだわらない、という2人だが、実は夫が妻のために書いた遺言状があるという。

そこには、西原さんに相続してほしいモノが2つ記されている。それは高須院長の愛車「オロチ」と、東京都内のゴルフ場の会員権。なぜ、この2つなのか。

突き抜けた2人だからこそ、独特で固い絆が結べるのかもしれない。TBSテレビ「結婚したら人生激変!○○の妻たち」次回は6月19日(月)よる7時から放送です

「私、車の免許を持ってないのに『オロチ』でしょ? 女性は会員になれないゴルフ倶楽部の会員権……ぜんぜん使えないですよ~……」(西原さん)

そう、コレは、形式にこだわらない妻に、あえて使い道のないモノを残そう、という夫なりのシャレ。

「腹は立つんですけど、プッて笑っちゃうのね。迷惑なんだけど、でも何かかわいいなと思って」(西原さん)

52歳と72歳の熟年事実婚夫婦。そこにはこの2人だからこそたどり着いた、幸せな夫婦のカタチがあった。