iPadOSを欧州委員会がEUデジタル市場法の規制対象であるゲートキーパーに指定


「多くの企業が顧客とアクセスする際の重要な入口になっている」として、欧州委員会がiPadOSをデジタル市場法で規制対象となる「ゲートキーパー」に指定したことを発表しました。
Apple's iPadOS under the Digital Markets Act
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_24_2363


Apple's iPadOS subject to tough EU tech rules, EU says | Reuters
https://www.reuters.com/technology/apples-ipados-designated-gatekeeper-under-eu-tech-rules-eu-says-2024-04-29/


デジタル市場法は、「ゲートキーパー」に指定された大規模プラットフォームに対し、公正な行動を求めるEUの法律です。
2024年3月7日(木)から施行されており、6社・22サービスが「ゲートキーパー」に指定されています。Appleからはすでにスマートフォン向けOS「iOS」、ウェブブラウザ「Safari」、アプリストア「App Store」が指定を受けています。
iPadOSを「ゲートキーパー」に指定した理由について、EUの競争政策担当委員であるマルグレーテ・ベステアー氏は、iPadOSはしきい値を超えていないにもかかわらず、多くの企業と顧客との接点である重要なゲートウェイになっていると説明。近い将来のユーザー数増加でしきい値を超えることが予測されること、ビジネスユーザーとエンドユーザーがiPadOSエコシステムに閉じ込められた状態にあることを挙げました。
「ゲートキーパー」に指定されたことにより、Appleは今後6カ月で、iPadOSをDMAに準拠させる必要があります。DMAに違反した場合、企業の世界での売上高の10%が罰金として課されることになります。
なお、欧州委員会によると旅行予約サイト「Booking.com」を運営するBookingや、SNS「X(旧Twitter)」を運営するXから、DMAのしきい値を超える可能性がある旨の連絡があり、遅くとも2024年5月14日までに「ゲートキーパー」に指定するかどうか決定を下す予定だとのことです。

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