ロシアがニュースサイトやSNSで「ウクライナへの支援金はアメリカのために使うべき」と主張する反ウクライナキャンペーンをアメリカで展開していた可能性

ロシアがニュースサイトやSNSで「ウクライナへの支援金はアメリカのために使うべき」と主張する反ウクライナキャンペーンをアメリカで展開していた可能性 - 画像


反ウクライナ感情をあおるため、アメリカ人を装ってアメリカを非難するようなSNS投稿を繰り返すキャンペーンをロシアが行っていた痕跡がロシア政府の内部文書により示されたと報じられました。
Russian trolls target U.S. support for Ukraine, Kremlin documents show - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/world/2024/04/08/russia-propaganda-us-ukraine/

ロシアがニュースサイトやSNSで「ウクライナへの支援金はアメリカのために使うべき」と主張する反ウクライナキャンペーンをアメリカで展開していた可能性 - 画像


この問題を報じたのはワシントン・ポストで、同紙はロシア政府の100件以上の内部文書を精査したと主張しています。
ワシントン・ポストによると、アメリカ市民や議員らの政治的主張に影響を与えるため、ロシア政府に関係のある組織が偽情報の拡散キャンペーンを計画して実行に移していたとのこと。
一例としては、とある政治コンサルタントが「アメリカの大都市郊外に住む人を装い、200文字以内のコメントを書くように」と他人に指示した痕跡が確認されたそうです。この指示により、「アメリカがウクライナに与えている軍事援助を支持しない。その資金はウクライナではなくアメリカの国境を守るために使われるべき」といったコメントが生み出されていました。
こうしたコメントは何千件もの捏造ニュース記事やソーシャルメディアへの投稿に使われ、国境警備や人種間の緊張に対するアメリカ人の不安をかき立てているといいます。

ロシアがニュースサイトやSNSで「ウクライナへの支援金はアメリカのために使うべき」と主張する反ウクライナキャンペーンをアメリカで展開していた可能性 - 画像


内部文書には、モスクワのPR会社であるソーシャルデザインエージェンシーの責任者、イリヤ・ガンバシゼ氏のチームによってコメントが生み出されたという痕跡が多く残っていたそうです。アメリカ政府もガンバシゼ氏のことは認知しており、2024年3月に「外国での悪質なキャンペーン」に関与した疑いでガンバシゼ氏に制裁を加えていたとのこと。
ウクライナへの支援を止めるべきという主張は特にアメリカの共和党議員を中心に騒がれていますが、共和党内でも意見が分かれており、中には「ロシアのキャンペーンが裏にある」と指摘する人もいる模様。
この件に関し、アナリストは「ロシアにとっては毎日コンテンツを発信するだけでいいのです。このようなキャンペーンは時間をかけて実を結び、政治家や有名人によって拡散されるでしょう」と述べました。

ロシアがニュースサイトやSNSで「ウクライナへの支援金はアメリカのために使うべき」と主張する反ウクライナキャンペーンをアメリカで展開していた可能性 - 画像


ジャンルで探す