「10G」という表現は誇大宣伝だとして使用中止を求める全米広告審議会の勧告にComcastが合意

大手通信会社・Comcastが用いている固定ネット回線「Xfinity 10G Network」について、全米広告監視機構(NAD)に続き、全米広告審議会(NARB)も名称の使用中止を勧告しました。これを受けて、Comcastは不服の意を示しながらも、「10G」という名称の使用中止に合意しました。
NARB Recommends Comcast Discontinue “10G” in “Xfinity 10G Network”
https://bbbprograms.org/media-center/dd/comcast-10g-xfinity

Comcast reluctantly agrees to stop its misleading “10G Network” claims | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2024/01/comcast-to-stop-calling-entire-network-10g-as-name-is-ruled-misleading/
Comcastは固定ネット回線サービスの名称を、2023年2月から「Xfinity 10G Network」にしました。モバイル回線の「5G」を補完するという意味合いで「10G」にしたとComcastは説明しています。
しかし、同業者からクレームがあり、NADは「10Gネットワーク」や「10Gbpsの速度が出る」と誤認させるものだとして使用中止を要請しました。
「10G」でもなんでもないのに「Xfinity 10G Network」を名乗るのは虚偽表示だとして全米広告監視機構がComcastに使用中止要請 - GIGAZINE

ComcastはNADの要請に同意しない意思を示し、NADの上位機関・NARBに控訴しました。
今回、NARBはNADと同じように、「10Gという名称は、少なくともXfinityのユーザーが5Gネットワークよりも高速な回線を利用できることを明示的に示すもの」と結論づけ、また、誤認する可能性がある「10Gbps」という速度についてもXfinityユーザー全員が利用できるものではないことから、「Xfinity 10G Network」というサービス名そのものの使用中止と、「Xfinity」のネットワークを説明するにあたって「10G」という用語を使用することの中止を勧告しました。
ComcastはNARBの決定に対して、「分析とアプローチには強く反対する」と不服を示しながらも、決定内容には従う予定であると述べています。