「年をとるとペニスはどうなるのか?」を専門家が解説

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人間は年を経るごとに体のあらゆる部分が老化していき、それはペニスでさえも例外ではありません。老化と共にペニスにはどのような変化が現れるのか、老化ではなく健康問題の異常を知らせる変化はどのようなものかについて、オーストラリアのモナシュ大学ハドソン医学研究所で不妊治療について研究しているロバート・マクラクラン教授らが解説しています。
Here's what happens to your penis as you age
https://theconversation.com/heres-what-happens-to-your-penis-as-you-age-211675

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◆老化するとペニスは小さくなるのか?
多くの人は「ペニスは老化すると縮むのか?」という点に興味を持っているかもしれません。しかし、異なる年齢層のペニスの長さと太さを測定した研究はあるものの、同じ成人のペニスを数十年にわたって追跡した研究がないため、この質問に答えるのは難しいとのこと。
また、ペニスのサイズといってもピンと伸ばした状態なのか、弛緩(しかん)した状態なのか、あるいは勃起した状態なのかで長さも太さも変わってくるため、比較研究も難しいとマクラクラン氏らは指摘しています。
しかし、人によっては「肥満によってペニスの根元が埋もれる」「前立腺手術によって一時的に縮む」「ペロニー病でペニスが曲がることで小さく見える」など、加齢に伴う体の変化によってペニスが短くなったように見える可能性があります。さらに、勃起したペニスのサイズは、加齢に伴う勃起不全やペニスの弾力性の低下によって小さくなる可能性があるそうです。

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◆老化は勃起不全にどう影響するのか?
加齢に伴って最も不安になるのが、ペニスがうまく勃起しなくなる勃起不全かもしれません。6000人以上を対象にしたイギリスの研究では、50代の男性の15%、80代の男性の90%が勃起不全であることが報告されており、特に健康状態が悪い人でそのリスクが高くなることがわかっています。
勃起不全の治療としてはシルデナフィル(バイアグラ)やタダラフィル(シアリス)といった薬物療法が有効ですが、これらは勃起不全の根本的な原因である血管や神経の損傷を修復するわけではありません。そのため、最終的にはペニスを包んだボトル内を真空状態にして血流を流し込む真空勃起装置(陰茎ポンプ)などを用いる必要があるとのこと。
加齢でペニスに生じるその他の変化としては、ペニスの感度が低下して勃起や射精に至りにくくなったり、1回に射精する量が減ったり、射精から再び性的反応が起きるまでの射精後不応期が長くなったりすることが挙げられます。70代の男性の33%がオーガズムに達するのは不可能または難しいと回答しており、加齢と共に勃起や射精が困難になるのは間違いありません。

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◆ペニスの形は年齢で変わるのか?
通常、ペニスの形が年齢と共に変化するとは考えられていませんが、ペニスが異常に曲がってしまうペロニー病の患者は年齢が高いほど増加し、70歳以上の男性の6.5%がペロニー病だとのこと。これは、時間の経過と共に細かい損傷が蓄積していった結果の可能性があるとマクラクラン氏らは指摘しています。
◆おしっこの量は増えるのか?
失禁が増えたり、尿の勢いが弱まったり、うまく排尿の最初と最後を制御できなかったり、頻尿になったりという尿に関連する問題は加齢と共に増加します。これは、尿道周囲の前立腺が肥大する前立腺肥大症が加齢と共に増加することなどが原因だそうで、65歳以上の男性の約50%、80歳以上の70%が中~重度の尿関連障害を持っているとのこと。
◆ペニスの問題は病気の兆候なのか?
老化に伴うペニスの身体的・機能的な変化は、男性の健康と幸福に悪影響を及ぼす可能性があります。勃起や射精の問題はパートナーとの性生活の質を低下させてしまうほか、尿に関する問題はメンタルヘルスや人間関係の問題にもつながりかねません。
それだけでなく、勃起不全は心臓病や高血圧、糖尿病、神経系の障害といった深刻な健康問題の兆候として現れることもあります。実際に、勃起不全が将来の心臓発作や脳卒中のリスクを予測するという研究結果や、尿関連障害は尿路感染症や慢性腎臓病のリスクを高める可能性があることが知られています。
老化に伴ってペニスのサイズがわずかに変わったり、勃起不全になったりするのは一般的なことです。しかし、「ペニスの形やサイズが急激に変わったり、大きなしこりができたりした」「ペニスの中や周囲に痛みや不快感がある」「勃起不全が持続する」「尿に関連する問題がいきなり現れた」といった顕著な異常がみられた場合は、医師の診察を受けた方がいいとマクラクラン氏らはアドバイスしました。

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