ワーゲンの歴代「ゴルフ」が集合! やっぱり丸目の初期型が好き

先日の「オートモビルカウンシル2024」(AUTOMOBILE COUNCIL 2024)には、フォルクスワーゲン「ゴルフ」の生誕50周年を記念して5台の歴代モデルが集まっていた。こうして一度に眺めてみると、やっぱり四角いボディに丸目の初期モデルが好きだなと思ってしまう。

どんなゴルフが集まった?

まずは、1974年に「ビートル」に代わる小型実用車として登場した初代「ゴルフE」(1980年式)だ。ジウジアーロによる四角いハッチバックボディに丸目2灯ヘッドライトのデザイン、横置き4気筒のFF、キビキビとよく走る運動性能などにより、デビュー後すぐに世界的な大人気モデルとなった。クラスのベンチマークとしての確固たる地位を築いた1台だ。

次は2代目の「ゴルフGTI」(1990年式)。初代のイメージを引き継いだデザインとスポーツカーにも勝るほどの運動性能が「ホットハッチ」と呼ばれた所以だ。GTIグレードの初期モデルは1.8Lの8バルブエンジンを搭載していたが、後期型は16バルブの高性能タイプに変更となった。その証として、丸目4灯のグリルに「GTI」と「16V」のバッジが誇らしげに取り付けられていた。

その隣には4代目のトップモデル「ゴルフR32」の姿が。3.2Lの狭角V6エンジンとハルデックス・カプリング式フルタイム4WDシステムを搭載したスーパーゴルフだ。7代目ゴルフはダウンサイジングターボエンジンを搭載した「ゴルフTSIトレンドライン」、最後が現行8代目の「ゴルフTDI Rライン」というラインアップだった。

各世代のゴルフを眺めていて、やっぱり惹かれるのは初代と2代目だ。四角いボディに丸目のヘッドライトは普遍の魅力を持っているのだろうか。
古いゴルフの専門店に珍しいクルマが!

そんなちょっと古いゴルフを専門に販売しているのが、企画展の隣にブースを構えていた「スピニングガレージ」(神奈川県相模原市)だ。グルフⅡを買うならココと言われるほど在庫は豊富で、今回はえり抜きの3台を展示していた。

まずはブラックの「ゴルフカントリー」。4WDの「ゴルフシンクロ」モデルをリフトアップして車高を嵩上げし、丸目のフォグランプ付きフロントプロテクター、アンダーガード、スペアタイヤを装着したリアの横開き式プロテクターなど、今でいうクロスオーバーSUVの先駆けともいえるスタイルを持ち、抜群の存在感を放っている。

スタッフの小磯さんによると、「走りは見た目ほどすごいわけではありません。雰囲気を楽しんでもらえば」という感じらしい。1991年式のゴルフカントリーは599.8万円。数年前までは300万円台後半で買えていたが、状態のいい個体が年々減っているそうだ。

次はオープンモデルの「ゴルフカブリオレ クラシックライン」。ノーマルクラシックラインのヘッドライトは丸目4灯式なのだけれども、展示車は丸目2灯の初代カブリオレ顔に変更したモデルだ。ベージュの内装も美しい1993年式のこの個体は429.8万円。

そして3台目はシンプルな白いボディの「ゴルフⅡCLi」。1991年式2ドア左ハンドルの希少車で価格は279.8万円だ。

ちなみに筆者の所有車は、こちらで購入した右ハンドル4ドアのGLi 3速ATモデルである。同じように四角いボディに丸目2灯のヘッドライトを持つ1985年式「パジェロ」の話を三菱自動車工業のブースで聞いていると、実は、そのスタッフが所有しているのがここスピニングガレージで購入したゴルフカブリオレであることが判明して、話がさらに盛り上がった。

スピニングガレージのブース前では、お父さまが所有するゴルフⅡGTIが遭遇したさまざまなシーンを絵画で表現した画家・扇谷春名さんの油絵が展示されていて、会場に華を添えていた。

原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。 この著者の記事一覧はこちら

ジャンルで探す