「花粉症」になったらどうする? 基本をおさらい 第3回 「花粉症」の症状を悪化させる生活習慣とは?【医師監修】

つらいつらい「花粉症」。全国の多くの地域で悩む人が増えるシーズンに突入したようです。毎年悩まされている人も最近デビューした人も、今一度基本をおさらいしておきましょう。医師の甲斐沼孟氏に聞きました。

——花粉を体内に入れない工夫としてできることを教えてください。

花粉症の治療では、まずは大前提として原因物質の回避が最重要となります。

花粉の飛散情報に注意して花粉の飛散量をチェックする、そして飛散が多い日は外出を控えるとともに、室内であれば定期的に換気しましょう。

どうしても外出する必要がある時はゴーグルやマスクを着用し、花粉を吸わずに室内に持ち込まない工夫を徹底しましょう。

花粉症の症状をやわらげる対策法のひとつは、目や鼻のなかなどに入った花粉を水道水など活用して洗い流す「鼻うがい」や「洗眼」を安全で効果的に実施するように意識しましょう。

また、普段から免疫力を高めるためには、規則正しい生活習慣がカギとなります。

軽いジョギングやウォーキングなど無理のない運動を習慣化し、体を活性化させることが効果的といわれていますし、バランスの良い食事を心がけることも大切です。

特に、免疫細胞の約60%は腸内に集まっていることから、腸内環境を整える発酵食品や野菜などを積極的に取り入れることも大切な要素となります。

花粉対策グッズなどで花粉をガードすることもひとつの方法ですが、免疫ケアとして規則正しい生活習慣を送ることも、つらい花粉症の症状を少しでも和らげるための対策となります。

——花粉症の症状を重くする行動・生活習慣があれば教えてください。

花粉症の症状を悪化させる行動様式としては、夜ふかしの習慣がついてしまって、睡眠不足になっていることが挙げられます。

慢性的に睡眠が足りてないと免疫やホルモンのバランスを崩しやすくなり、花粉症の症状を悪化させる原因になってしまうことがありますので、規則正しい生活リズムをつくることが重要なポイントです。

また、ストレスの溜め込みは、花粉症の大敵であり、過度なストレスは自律神経を狂わせて、免疫のバランスを崩すと言われています。

免疫のバランスが崩れると、微量の花粉に対しても過剰に反応してしまう場合がありますし、そのせいで花粉症が悪化すれば、さらにストレスも段階的に溜まってしまい悪循環に陥ります。

日頃から、趣味やスポーツでストレスを発散するよう心がけるとともに、体が疲れていると思ったら、無理せずに休養を確保しましょう。

——花粉症の症状を軽くする行動・生活習慣にはどんなものがありますか?

花粉症の症状を軽くして緩和させるためには、基本的なことになりますが、質の良い睡眠を十分にとり、バランスよく食事をして、ストレスを溜めないということが重要です。

睡眠時間については、良質な睡眠を8時間は確保するように認識して、時間的に不規則な生活、あるいはアルコール飲料は免疫機能を低下させるので適量に控えるようにしましょう。

おすすめできる食品としては、乳酸菌をとれるヨーグルト、抗ヒスタミン作用が期待できるDHA・EPAが豊富なサバなどの青身の魚、免疫バランスを整える効果がわかっているレンコンやゴボウ、ポリフェノールを含むチョコレート、クエン酸を含む梅干しなどが代表的です。

また、適度な運動はストレス解消にもつながり、特に無酸素運動である筋力トレーニングなどよりも、ヨガやストレッチといった有酸素運動がおすすめです。

花粉症は交感神経と副交感神経のアンバランスも発症の原因であり、無酸素運動は交感神経のみを強く刺激し、副交感神経を抑制してしまう懸念がありますので、なるべく交感神経と副交感神経の両方を高められる有酸素運動を継続的に実践できるように心がけましょう。

上場企業産業医 : 甲斐沼孟 かいぬままさや 2007年 大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部医学科 卒業/2009年 大阪急性期総合医療センター 外科後期臨床研修医/2010年 大阪労災病院 心臓血管外科後期臨床研修医/2012年 国立病院機構大阪医療センター 心臓血管外科医員/2013年 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科非常勤医師/2014年 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医員/2021年 国家公務員共済組合連合会大手前病院 救急科医長/2023年 TOTO関西支社健康管理室産業医 この監修者の記事一覧はこちら

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